A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Harry Evans

Harry Evans
Harry EvansHarry Evans
Harry EvansHarry Evans

Someday We'll Be Together Again
No Label/LP101/USA/1969


Harry Evans(p) Bob Burch(b) Mike Bankston(dr)

Side1
Our Day Will Come
Willow Weep For Me
Soon It's Gonna Rain

Side2
But Not For Me
All The Things You Are
I Hear Music
Where Is Love

Side3
Meditation
Watch What Happens
On A Clear Day

Side4
What Kind Of Fool Am I
Quiet Nights Of Quiet Stars
A Foggy Day
By The Time I Get To Phoenix

Lee Evansに続き更にもう一人のEvansがBillの実兄Harry Evansだ。
1927年に生まれ、79年に謎の拳銃自殺により52年の生涯を閉じている。
Billは数か月後その兄を偲び、また自身の生の最後の燃焼を記録した『We Will Meet Again』を発表。
そのBillもまた翌年51年の生涯を閉じた。
そして、本作は69年にルイジアナ州にあるCamelot Clubに於ける演奏を、Harryの息子Mattが父を偲び87年にリリースした2枚組のアルバム。
音楽教師として活躍した兄とジャズ界に名を馳せた弟。スタイルと進む道は違ったが互いの音楽を刺激し合った仲だった。
だからどちらの音楽が優れているかなどど批評するのは無粋だ。
最後は数奇な運命を辿った兄弟の仲睦まじい在りし日のポートレイトが胸を熱くさせる。

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2018/06/12(火) 06:00:00 piano A-G トラックバック:0 コメント:0

Lee Evans

Lee Evans
Lee EvansLee Evans

The Lee Evans Trio
CAPITOL/T1847/USA/1963


Lee Evans(p) Joe Dumas(b) Bill Smth(dr)

Side1
It's Alright With Me
I'm Old Fashioned
Taunting Scene
Teacher's Blues
My Funny Valentine
Without You I'm Nothing

Side2
he Sweetest Sounds
Funky Night
West Side Story Medley

ジャズピアニストに於けるEvansと言えば「Bill」が相場だが、もう一人のEvansがこのLee Evansだろう。
ニューヨーク州出身で、ジャズやクラシックのプレイヤーとしての顔の他に作曲家、編曲家、教則本の執筆や音楽教授と幅広い活動をしている。
従ってこのアルバムも彼の長く多才な活動の記録の一部にしか過ぎない。
同レーベルに後2作品が残されているが、所有しているのはトリオの本作のみ。
ジャズに求められるようなアクのようなものは皆無だが、巧みな指さばきと堅実なプレイはその肩書きに伴った、いかにも「らしい」演奏で、学ぶ人達にとってお手本になるものだろう。

2018/06/10(日) 18:25:01 piano A-G トラックバック:0 コメント:0

Gale Belle

Gale Belle
Gale BelleGale Belle

Plays Euphoria In Jazz
No Label/No Number/USA/1964


Gale Belle(p,vib) Jim Casey(b) Paul Belle(dr)
Rich Tokatz(per)


Side1
Taste Of Honey
Besame Mucho
Spring Can Realley Hang You Up The Most

Side2
Get Out Of Town
I Feel Pretty
Baia
Summertime

双方に何の連関はないが、先に取り上げたAlex Johns『In A Quiet Mood』が静のピアノトリオならこちらは動のピアノトリオと言ったところか。
厳密にはピアノトリオ+パーカッション(ここではボンゴ)のカルテットで、後半の曲からはヴァイブカルテットに変わるので、純粋ピアノトリオではない。
この+パーカッションが曲者で日本では(?)余り人気のない編成に感じられる。
自身も積極的に聴きたいと思える編成ではない。
これがギターが加わったカルテットなら躊躇は無いが、パーカッションが加わるとなると身構えてしまいがちだ。
そうは言っても、そこに思い切って飛び込んでしまえば、違和感なくすんなりと受け入れられる事も少なくない。
これもパーカッションが控えで且つ効果的で曲想にもマッチしているため、思いの外楽しめた。
そのパーカッショ二ストTokatzの描いたジャケットもインパクトを残す。
ただし、後半のヴァイブカルテットが盛り上がらず「euphoria」を得るまでには至らなかった。

2018/02/11(日) 17:05:21 piano A-G トラックバック:0 コメント:0

Dirrick Beard

Dirrick Beard
Dirrick BeardDirrick Beard


Jazz At The Waggon
MARLISON/J.W.1005/UK/1969


Dirrick Beard,Ken Fish(p) Maurice Turner(ts) Mike Mapp(b)
Ken Turner,Ken Wright(dr) John Sawyer(vib)


Side1
Perdido
The Nearness Of You
Landlord Blues

Side2
Lady Be Good
Deed I Do

「マイナージャズ」と謳いながら最近はどこかで見聞きしたした事のあるアルバムばかりとの指摘を受けそうなので、たまには「正当な」マイナー盤を取り上げてみようと思う。
1957年からイギリスのキッダーミンスターにある(あった)ジャズクラブでのライブ録音。
こういったアルバムはライナーから情報を得るしか方法がないのだが、それも乏しい。
その少ない情報から分かった事は参加メンバーの殆どは製図者や会計士、光学機械の検査士や電子技術者といった本業を持つアマチュアミュージシャン達のようだ。
だから過剰な期待は禁物だが、ライブ録音のお蔭で意外と楽しめた。
これがスタジオ録音だと些か物足りなさが残るが、客の歓声、騒めき、合の手や拍手、クラブの和やかで穏やかな空気が感じられ、その場に居合わせているかのような寛いだ雰囲気が味わえる。
GWとは無関係の人には悪いが、この期間中の浮足立つような気持と穏やかな気候も手伝って大らかな気持ちで迎えられた1枚。

2017/04/30(日) 16:09:37 piano A-G トラックバック:0 コメント:0

Bess Bonnier

Bess Bonnier
Bess BonnierBess Bonnier


Theme For The Tall One
ARGO/LP632/USA/1958


Bess Bonnier(p) Nick Fiore(b) Bill Steen(dr)

Side1
All The Things You Are
The Thrill Is Gone
Tones For Bones
Theme For The Tall One

Side2
Dorian
Blue Room
A-Train
Trolley Song

先に取り上げたPatti Bownに続き女流ピアニストを紹介しよう。
彼女の盲目ながら、そのハンディを微塵も感じさせないプレイは見事というほかはない。
Patti Bownよりもさらに知名度では劣るものの晩年に至るまでレコーディングを続け、息の長い活動をしていたようだ。

さてPatti BownとBess Bonnierのアルバムを立て続けに取り上げのは他でもない。
このアルバムがマイナー盤に向かわせるきっかけとなった事を懐かしく思い出したからだ。
否、正確にはこの2枚のアルバムを巻頭カラーで紹介したジャズ批評社の「ピアノ トリオ1600」あの本の存在がマイナー盤収集を加速させた。
当時の廃盤収集の手段としてはショップか通販が主だった。
今と違ってネット環境がなかった分入ってくる情報は少なく、店で直接眺めるか雑誌に頼るしかなかった。
中でも通販ショップから送られてくるカラージャケが掲載された美麗なカタログが、自分の中ではバイブルのような存在だった。
そこには知らないレコードが無数にあり、ただ眺めているだけでも楽しかった。
どんな演奏なんだろうと想像を膨らませながら、飽きもせず眺めては辞典のように扱っていた。
掲載されたレコードがどれも眩しく思えた。
そういう状況の中で発刊された「ピアノ トリオ1600」には快哉を叫んだものだった。
多くの本が何回同じ名盤のレビューをすれば気がすむのかといった怒りにも近い感情を抱かせる紙面構成に辟易させられる中、レビューは殆どなくジャケ付きのディスコグラフィーのようなシンプルな構成。あれがまさしく求めていたものだった。
このブログを始めたのも、あの本のおかげと言っても過言ではない。
今はネット環境が各段に進歩し、情報が溢れ返っている。ジャズのレビュー本やディスクガイドも掃いて捨てるほど発刊されてきた。
それでもここで取り上げてきたようなアルバム群を真剣に(?)取り上げたガイド本の存在を私は知らない。
だからその間隙を突くことようなをやりたかった。
冒頭の「All The Things You Are」を聴くと当時の高揚した気持ちを思い出す。

2017/03/07(火) 22:41:04 piano A-G トラックバック:0 コメント:2
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