A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Hector Costita

Hector Costita
Hector CostitaHector Costita

Impacto
FERMATA/FB-97/Brazil/1964


Hector Costita(ts,fl) Maguinho D'Alacantara(tp) Bendito Pereira Dos Santos(tb)
Luiz Mello(p) Sebastiao Neto,Manoel Luiz Vianna(b) Flavio Russo(cello)
Edison Machado,Rezala jose Turquinho(dr) Elias Slon(vln)


Side1
Le Roi
Insensatez
Ela E Carioca
Vivo Sonhando
Tokio

Side2
Impacto
Tanganica
Gabriela
Primavera
Tem Do

引き続きブラジル盤の紹介となる。
本作のリーダーHector Costitaは主にブラジルで活躍し名を馳せたサックス奏者だが、生まれはアルゼンチンのブエノスアイレスとなっている。
流石にこの時代となると先に取り上げたBrazilian Jazz Quartetのような純粋ハードバップとはいかず、ジャズサンバ、ジャズボッサの潮流とは無縁ではいられない。
それでも当時の作品群の中ではハードバップ色が濃いアルバムと言えるだろう。
3管をフロントに据えた厚みのあるアンサンブルからは「Brazilian Jazz Messengers」とも言い表したいような感覚を覚える。
このアルバムならば、本場アメリカのジャズと比較しても何ら遜色は無く、掛け値なしの素晴らしい演奏だ、と胸を張って言えるだろう。

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2017/10/24(火) 22:49:44 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Horacio "Chivo" Borraro

Horacio
Horacio Horacio

El Nuevo Sonido Del "Chivo" Borraro
MICROFON/I-107/Argentine/1966


Horacio "Chivo" Borraro(ts) Fernando Gelbard(p) Alfred Remus(b)
Eduardo Casalla(dr)


Side1
Charlie's Blues
La Paz
Half And Half

Side2
Summertime
Polka Dots and Moon Beames

久しぶりに南米のジャズでも。
1925年ブエノスアイレスに生まれた南米のコルトレーンの異名を持つサックス奏者Horacio Borraroのおそらく初リーダー作。
オリジナルの2曲にお馴染のスタンダード、Elvin Jones-Jimmy Garrison双頭コンボで有名な「Half And Half」そのどこを切り取っても力強く素晴らしい。
当然サイドメンのFernando Gelbardはもとより、焚付けるようなドラミングのEduardo Casallaと過去にリーダー作を取り上げた事のあるAlfred Remusの唸るベースのバックアップも素晴らしい。
そして「闘志」とも言い表したいような漲る力をサックスに乗せたBorraroのプレイにゾクゾクさせられる。

2017/09/04(月) 13:25:39 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Bob Cooper

Bob Cooper
Bob CooperBob Cooper

Milano Blues
MUSIC/LPM2009/Italy/1957


Bob Cooper(ts,oboe) Hans Hammerschmi(p) Rolf Hansen(b)
Viktor Plasil(dr)


Side1
Milano Blues
Angel Eyes
Capuccino Time

Side2
People Will Say We're In Love
Tickle Toe
Fiera Di Milano
I'm Through With Love

都内を中心としたGWの廃盤セールが大盛況なようだ。
目玉商品の中には特に欲しいものはなかったので、それ以外の廃盤を何枚か問い合わせてみたがかすりもしなかった。
もっぱら店に赴くまでの情熱はないので仕方のない事なのだが、やはりそこはセールにの熱狂に押されてこの価格では普段は手を出さないものにまで手を伸ばしてしまう人が多いのだろうか。
特に早くから並び目的のものが手にできなかった人や遠方から来た人なら尚更だろう。ここまで来たなら引くに引けない、何か買わなければ損だ、というような心理的なプレッシャーも働くのだろう。
軒並みリストから消え去っていき、ぺんぺん草も生えない状況だ。
そんな中で5月6日に実施されるセールに「おっ!」と思ったものが挙がっていた。
それが本盤だ。本当に久しぶりに見掛けた。
よくよく考えると先述のNuntio Rotondo盤と匹敵するくらい、イタリアMUSICレーベルでは入手困難な気がするがどうだろう。
今度のセールでどれほどの値が付けられるかは不明だが、アメリカジャズメンの他国録音盤としては結構高価な部類になるだろう。
アメリカ録音盤と他国録音盤との差が激しく開く一例でもある。
例えばChet Bakerはアメ盤は人気がありそれなりの値が付く。他国盤もBarcley、Music、Celson辺りは人気もあり高額だ。だからその価格差は極端ではない。
その他直ぐに思い付く限りではBud Shankも「In Afrika」辺りだとUS Pacific盤とは差が開くが、Pacificも人気があり美麗だとそこそこするので、Chet程ではないが落差は極端ではない。
ところがこのBob Cooperはどうだろう。代表作は『Coop』かCapitol盤になるだろうが、それらと本作との価格差は10倍以上になるのではないかと推察される。
残念なのがそれらとは内容の優劣ではなく、ただ一点「稀少性のみ」に限られた価格つけというのは残念だが、廃盤の世界では良くある事で仕方ない。
Bob Cooperは個人的に好きなクールなテナーマンの1人でイタリアに行ったからと言って突然スタイルが急変するわけでもなく、現地のリズム人に囲まれながらも気負わず変わらずクールで知的なCooperのテナーを披露している。
久しぶりに針を落としてみたが実に心地が良い。その他のアルバム連続して聴いてみたがどれも悪くない。
GetzやZootの陰になりがちであまり人気がないが、過小評価のジャズメンの1人と言えるだろう。

昨今のヨーロッパ盤ブームの翳りに比例して良心的な価格に抑えられているのか、GW価格ともいえる強気で出るのか、明後日のセールに少し注目している。
まあ、即売れなら知る由もないけれど…

「追記」
「即」ではなかったが、98000円という強気な価格にも関わらず売れたようだ。
昨今のヨーロッパ盤の下落傾向からするとかなり健闘したようだ。
やはり「G.W」という魔力のせいだろうか、通常のセールのような冷静な状態では避けられた可能性は大きい。

2017/05/04(木) 15:02:03 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Phil Urso

Phil Urso
Phil UrsoPhil Urso


Sentimental Journey
REGENT/MG-6003/USA/1954-56


Phil Urso(ts) Bob Banks(org) Rodney "Red" Alcott(dr)

Side1
Moonlight Serenade
Diane
A Woman In Love
11th Hour Melody
Nothing Ever Changes My Love for You

Side2
Memories of You
They Can’t Take That Away from Me
Blues to Remember Her By
My Heart Tells Me
Sentimental Journey

Phil Ursoのもう一枚のリーダーアルバム。
ライナーのクレジットではオルガンのBob Banksとのデュオになっているが、曲によってドラマーが加わったトリオも収められている。
今回のセッションは前作『Philosophy Of Urso』に収められていたオルガン・デュオの同日録音が含まれている。
Regentレーベルは設立者のFred Mendelsohnのパートナーが原盤の権利をSavoyのオーナーに売却している為、RegentオリジナルがSavoyレーベルで再発されるといった密接な(?)関わりを持つ。
その点から察するに、本盤はこれがオリジナルとなるので、ここで収録しきれなかったセッションをSavoy盤『Philosophy Of Urso』の方に収めたという見方で良いだろう。

私の居住域は雪が降る事が滅多になく、はっきりと積もったと胸を張って言える記憶があるのは30年以上も前の事だと思う。
当然、ジャケットのような雪景色とは無縁だが、今は全国各地でこういった風景が広がっていることだろう。
目の覚めるフレーズや鋭いパッセージが飛び出す内容ではない。
肩の力を抜いて、リラックスしてムーディーな雰囲気に酔いしれるのが正解。
部屋を暖かくして、こういう景色を眺めながら聴くのに最適なアルバム。

2017/01/22(日) 16:00:00 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Phil Urso

Phil Urso
Phil UrsoPhil Urso


The Philosophy Of Urso
SAVOY/MG12056/USA/1953-54


Side1-1,2 Side2-1,2
Phil Urso(ts) Bob Brookmeyer(vtb) Horace Silver(p) Percy Heath(b)
Kenny Clarke(dr)


Side1-3,4 Side2-3,4
Phil Urso(ts), Walter Bishop, Jr.(p) Clyde Lombardi(b) Sid Bulkin(dr)


Side1-5,6,7 Side2-5,6
Phil Urso (ts) Bobby Banks (org)


Side1
Chik-Eta
Stop Watch
Little Pres
Three Little Words
My Heart Stood Still
Easy Out
This Can't be Long

Side2
Wizzards Gizzards
Ozzie's Ode
Don't Take Your Love From Me
She's Funny That Way
Lush Tush
Where or When

先に紹介したJomar DagronのアルバムでフィーチャーされたPhil Ursoの演奏が気になったので、久しぶりにリーダーアルバムを取り出してみた。
そのUrsoは1925年ニュージャージー州に生まれ。
13才でクラリネットを始め、高校卒業後の47年にニューヨークに行き、48年からElliot Lawrence、50年からWoody Herman、53年はMiles Davisのバンドの参加を経てフリーになった後、55年からChet Bakerとの長い共演活動に入る。
そのChet Bakerをして「もっとも過小評価されたテナーマン」と言わしめた。
本作は3つのセッションから構成されていて、丁度Milesのバンドを退団したのちのフリーの活動期に録音されたもの。
名前をもじった「Philosophy」など堅苦しいタイトルが用いられているが、特に小難しい事をやっているわけではなくレスター派のストレートなジャズを演っている。
ここに記すにあたって初聴きではなかったにも関わらず、正直どんな演奏だったのか思い出せずにいた。
今回再視聴したがもう一つ掴み所がない。
セッションに統一感が無く詰め込んだ印象は拭えないが、それを差し引いてもやはりインパクトに欠ける。
主役ではなく「名脇役」として光る人なのかもしれない。

2017/01/21(土) 16:09:13 tenorsax トラックバック:0 コメント:0
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