A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Harold Ashby

Harold Ashby
Harold AshbyHarold Ashby

Tenor Stuff
COLMBIA/33SX1379/UK/1961


Harold Ashby,Paul Gonsalvez(ts) Sir Charles Thompson(p) Aaron Bell(b)
Jo Jones(dr)


Side1
You Came Along From Out Of Nowhere
Swallowing The Blues
London Broil
Midnight Sun

Side2
Squeeze Me
Blue Skies
Jeeps Blues
You Can Depend On Me

Harold Ashbyが同じエリントニアンのPaul Gonsalvesと競演した2枚目のアルバム。
こちらもAshbyのたっぷりとした逞しいテナーが堪能できる、音良し内容良しの名盤…と手放しで言いたいところだが人を選ぶ要素を含んでいる。
つまりGonsalvesを受け入れられるかが鍵となっている。
名は体を表すではないが、名はスタイルを表すと何時も思うのが、このGonsalvesとBenny Golsonだ。
只の日本語の音の響きからくる完全な偏見だと承知の上だが、ゴンザルヴェスとゴルソンという響きからは、か細いクールな音色は想像出来ない。
ゴリゴリとした、ともすれば下品にさえ思われるブロウを想起させるが、実際その通りだ。
それ故に2人とも好き嫌いが分かれるテナーマンだと言えるだろう。
互いの良さを弾き立たせていると感じるか、それとも阻害していると感じるかが評価の分かれ目。
因みにジャケットにエリントンがあしらわれた『Two From Duke』は本盤の再発にあたる。

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2018/03/11(日) 00:30:02 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Harold Ashby

Harold Ashby
Harold AshbyHarold Ashby

Born To Swing
COLUMBIA/33SX 1257/UK/1959-60


Harold Ashby(ts) Jimmy Jones(p) Al Hall(b) Oliver Jackson(dr)

Side1
Oh, Shucks
Day By Day
My Buddy
Backstairs

Side2
Don't Get Around Much Any More
Dancing On The Ceiling
In The Blue Of The Evening
Last Minute Blues

ジャケットには様々なモチーフがデザインされている。
最も目にするのはジャズマンのポートレイトだろう。
次は楽器、或はここでも単独カテゴリーを設けている動物あたりになるだろうか。
後は車、それ以外ではブランコも比較的モチーフになっているなと改めて思い出したのは、過日、リンク先のジャズカフェモーニンさんのRuby Braff『Ruby Braff Swings』(Bethlehem)の記事を拝読していた時の事だった。
現にここでもAnthony Zano『Everything Swings』、Frankie Ortega『Swingin'Abroad』のブランコジャケットを取り上げている。
そして、今回新たに取り上げるブランコジャケットがエリントニアンHarold Ashbyのワンホーンアルバム。
『Everything Swings』は中年(?)三人が戯れるむさ苦しいものだったが、こちらは何とも愛らしい。
しかも、内容も良く、また高音質と三拍子揃った名盤。
唯一の欠点は高価なことだろう。
と言ってもここ数年まともに見かけた事さえないので現在の相場は不明だが、美品ならヨーロッパ盤の相場が下落傾向にあるとはいえ、今でも6桁は下らないのではないだろうか。
ところで、本作は「正規」な形での再発はされたことはあるのだろうか。
敢えて「正規」でと記したのはデザインの改悪とも言えなくもないUS再発盤の存在が頭に浮かんだからだ。
人気盤、名盤が手を変え品を変え幾度となく再発され続け、結構なマイナー盤まで再発され尽くされた現状に於いて、もしこのアルバムの正規の再発が看過されているとしたら、由々しき問題だ。

2018/03/08(木) 22:44:50 tenorsax トラックバック:0 コメント:4

Hector Costita

Hector Costita
Hector CostitaHector Costita

Impacto
FERMATA/FB-97/Brazil/1964


Hector Costita(ts,fl) Maguinho D'Alacantara(tp) Bendito Pereira Dos Santos(tb)
Luiz Mello(p) Sebastiao Neto,Manoel Luiz Vianna(b) Flavio Russo(cello)
Edison Machado,Rezala jose Turquinho(dr) Elias Slon(vln)


Side1
Le Roi
Insensatez
Ela E Carioca
Vivo Sonhando
Tokio

Side2
Impacto
Tanganica
Gabriela
Primavera
Tem Do

引き続きブラジル盤の紹介となる。
本作のリーダーHector Costitaは主にブラジルで活躍し名を馳せたサックス奏者だが、生まれはアルゼンチンのブエノスアイレスとなっている。
流石にこの時代となると先に取り上げたBrazilian Jazz Quartetのような純粋ハードバップとはいかず、ジャズサンバ、ジャズボッサの潮流とは無縁ではいられない。
それでも当時の作品群の中ではハードバップ色が濃いアルバムと言えるだろう。
3管をフロントに据えた厚みのあるアンサンブルからは「Brazilian Jazz Messengers」とも言い表したいような感覚を覚える。
このアルバムならば、本場アメリカのジャズと比較しても何ら遜色は無く、掛け値なしの素晴らしい演奏だ、と胸を張って言えるだろう。

2017/10/24(火) 22:49:44 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Horacio "Chivo" Borraro

Horacio
Horacio Horacio

El Nuevo Sonido Del "Chivo" Borraro
MICROFON/I-107/Argentine/1966


Horacio "Chivo" Borraro(ts) Fernando Gelbard(p) Alfred Remus(b)
Eduardo Casalla(dr)


Side1
Charlie's Blues
La Paz
Half And Half

Side2
Summertime
Polka Dots and Moon Beames

久しぶりに南米のジャズでも。
1925年ブエノスアイレスに生まれた南米のコルトレーンの異名を持つサックス奏者Horacio Borraroのおそらく初リーダー作。
オリジナルの2曲にお馴染のスタンダード、Elvin Jones-Jimmy Garrison双頭コンボで有名な「Half And Half」そのどこを切り取っても力強く素晴らしい。
当然サイドメンのFernando Gelbardはもとより、焚付けるようなドラミングのEduardo Casallaと過去にリーダー作を取り上げた事のあるAlfred Remusの唸るベースのバックアップも素晴らしい。
そして「闘志」とも言い表したいような漲る力をサックスに乗せたBorraroのプレイにゾクゾクさせられる。

2017/09/04(月) 13:25:39 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Bob Cooper

Bob Cooper
Bob CooperBob Cooper

Milano Blues
MUSIC/LPM2009/Italy/1957


Bob Cooper(ts,oboe) Hans Hammerschmi(p) Rolf Hansen(b)
Viktor Plasil(dr)


Side1
Milano Blues
Angel Eyes
Capuccino Time

Side2
People Will Say We're In Love
Tickle Toe
Fiera Di Milano
I'm Through With Love

都内を中心としたGWの廃盤セールが大盛況なようだ。
目玉商品の中には特に欲しいものはなかったので、それ以外の廃盤を何枚か問い合わせてみたがかすりもしなかった。
もっぱら店に赴くまでの情熱はないので仕方のない事なのだが、やはりそこはセールにの熱狂に押されてこの価格では普段は手を出さないものにまで手を伸ばしてしまう人が多いのだろうか。
特に早くから並び目的のものが手にできなかった人や遠方から来た人なら尚更だろう。ここまで来たなら引くに引けない、何か買わなければ損だ、というような心理的なプレッシャーも働くのだろう。
軒並みリストから消え去っていき、ぺんぺん草も生えない状況だ。
そんな中で5月6日に実施されるセールに「おっ!」と思ったものが挙がっていた。
それが本盤だ。本当に久しぶりに見掛けた。
よくよく考えると先述のNuntio Rotondo盤と匹敵するくらい、イタリアMUSICレーベルでは入手困難な気がするがどうだろう。
今度のセールでどれほどの値が付けられるかは不明だが、アメリカジャズメンの他国録音盤としては結構高価な部類になるだろう。
アメリカ録音盤と他国録音盤との差が激しく開く一例でもある。
例えばChet Bakerはアメ盤は人気がありそれなりの値が付く。他国盤もBarcley、Music、Celson辺りは人気もあり高額だ。だからその価格差は極端ではない。
その他直ぐに思い付く限りではBud Shankも「In Afrika」辺りだとUS Pacific盤とは差が開くが、Pacificも人気があり美麗だとそこそこするので、Chet程ではないが落差は極端ではない。
ところがこのBob Cooperはどうだろう。代表作は『Coop』かCapitol盤になるだろうが、それらと本作との価格差は10倍以上になるのではないかと推察される。
残念なのがそれらとは内容の優劣ではなく、ただ一点「稀少性のみ」に限られた価格つけというのは残念だが、廃盤の世界では良くある事で仕方ない。
Bob Cooperは個人的に好きなクールなテナーマンの1人でイタリアに行ったからと言って突然スタイルが急変するわけでもなく、現地のリズム人に囲まれながらも気負わず変わらずクールで知的なCooperのテナーを披露している。
久しぶりに針を落としてみたが実に心地が良い。その他のアルバム連続して聴いてみたがどれも悪くない。
GetzやZootの陰になりがちであまり人気がないが、過小評価のジャズメンの1人と言えるだろう。

昨今のヨーロッパ盤ブームの翳りに比例して良心的な価格に抑えられているのか、GW価格ともいえる強気で出るのか、明後日のセールに少し注目している。
まあ、即売れなら知る由もないけれど…

「追記」
「即」ではなかったが、98000円という強気な価格にも関わらず売れたようだ。
昨今のヨーロッパ盤の下落傾向からするとかなり健闘したようだ。
やはり「G.W」という魔力のせいだろうか、通常のセールのような冷静な状態では避けられた可能性は大きい。

2017/05/04(木) 15:02:03 tenorsax トラックバック:0 コメント:0
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