A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Phil Urso

Phil Urso
Phil UrsoPhil Urso


Sentimental Journey
REGENT/MG-6003/USA/1954-56


Phil Urso(ts) Bob Banks(org) Rodney "Red" Alcott(dr)

Side1
Moonlight Serenade
Diane
A Woman In Love
11th Hour Melody
Nothing Ever Changes My Love for You

Side2
Memories of You
They Can’t Take That Away from Me
Blues to Remember Her By
My Heart Tells Me
Sentimental Journey

Phil Ursoのもう一枚のリーダーアルバム。
ライナーのクレジットではオルガンのBob Banksとのデュオになっているが、曲によってドラマーが加わったトリオも収められている。
今回のセッションは前作『Philosophy Of Urso』に収められていたオルガン・デュオの同日録音が含まれている。
Regentレーベルは設立者のFred Mendelsohnのパートナーが原盤の権利をSavoyのオーナーに売却している為、RegentオリジナルがSavoyレーベルで再発されるといった密接な(?)関わりを持つ。
その点から察するに、本盤はこれがオリジナルとなるので、ここで収録しきれなかったセッションをSavoy盤『Philosophy Of Urso』の方に収めたという見方で良いだろう。

私の居住域は雪が降る事が滅多になく、はっきりと積もったと胸を張って言える記憶があるのは30年以上も前の事だと思う。
当然、ジャケットのような雪景色とは無縁だが、今は全国各地でこういった風景が広がっていることだろう。
目の覚めるフレーズや鋭いパッセージが飛び出す内容ではない。
肩の力を抜いて、リラックスしてムーディーな雰囲気に酔いしれるのが正解。
部屋を暖かくして、こういう景色を眺めながら聴くのに最適なアルバム。

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2017/01/22(日) 16:00:00 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Phil Urso

Phil Urso
Phil UrsoPhil Urso


The Philosophy Of Urso
SAVOY/MG12056/USA/1953-54


Side1-1,2 Side2-1,2
Phil Urso(ts) Bob Brookmeyer(vtb) Horace Silver(p) Percy Heath(b)
Kenny Clarke(dr)


Side1-3,4 Side2-3,4
Phil Urso(ts), Walter Bishop, Jr.(p) Clyde Lombardi(b) Sid Bulkin(dr)


Side1-5,6,7 Side2-5,6
Phil Urso (ts) Bobby Banks (org)


Side1
Chik-Eta
Stop Watch
Little Pres
Three Little Words
My Heart Stood Still
Easy Out
This Can't be Long

Side2
Wizzards Gizzards
Ozzie's Ode
Don't Take Your Love From Me
She's Funny That Way
Lush Tush
Where or When

先に紹介したJomar DagronのアルバムでフィーチャーされたPhil Ursoの演奏が気になったので、久しぶりにリーダーアルバムを取り出してみた。
そのUrsoは1925年ニュージャージー州に生まれ。
13才でクラリネットを始め、高校卒業後の47年にニューヨークに行き、48年からElliot Lawrence、50年からWoody Herman、53年はMiles Davisのバンドの参加を経てフリーになった後、55年からChet Bakerとの長い共演活動に入る。
そのChet Bakerをして「もっとも過小評価されたテナーマン」と言わしめた。
本作は3つのセッションから構成されていて、丁度Milesのバンドを退団したのちのフリーの活動期に録音されたもの。
名前をもじった「Philosophy」など堅苦しいタイトルが用いられているが、特に小難しい事をやっているわけではなくレスター派のストレートなジャズを演っている。
ここに記すにあたって初聴きではなかったにも関わらず、正直どんな演奏だったのか思い出せずにいた。
今回再視聴したがもう一つ掴み所がない。
セッションに統一感が無く詰め込んだ印象は拭えないが、それを差し引いてもやはりインパクトに欠ける。
主役ではなく「名脇役」として光る人なのかもしれない。

2017/01/21(土) 16:09:13 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Errol Buddle

Errol Buddle
Errol BuddleErrol Buddle

The Wind
HMV/OELP9212/Australia/1962


Errol Buddle(ts,brs,as,bassoon,oboe) Judy Bailey(p)
Lyn Christie(b) Len Young(dr)


Side1
Opus De Funk
Gone With The Wind
Love Is A Simple Thing
In Vino Veritas

Side2
Sister Salvation
The Wind
Morris The Minor

さらにオーストラリア盤から。
1928年生まれ。40年代から活躍するマルチリード奏者のErrol Buddleはオーストラリアジャズの歴史から外せない存在。
かのAJQことAustralian Jazz Quartetのメンバーとして名を馳せた人でもある。
と言っても、自身がそのAJQのジャズがあまり好みでは無い為、Buddleの演奏に殆ど触れる機会がなかった。
その点これはワンホーンカルテットで聴きやすい。
そしてJudy Baileyの参加も嬉しい。
曲ごとに、或は曲中に楽器を持ち替えながら、実験的な要素も加味しつつ気持ち良く吹ききっている。
オーストラリアン・ハードバップを楽しめる1枚。
そしてAJQが苦手だけどBuddleを知りたい人にも最適なアルバム。

2016/06/20(月) 23:00:44 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Brian Brown

Brian Brown
Brian BrownBrian Brown

Brian Brown Quintet 1958
44Records/6357 715/Australia/1958


Brian Brown(ts) Keith Hounslow(tp) David Martin(p)
Barry Buckley(b) Stewart Speer(dr)


Side1
Hilltop
Whisper Not
Oleo
Walkin
Blues

Side2
Diggers Rest
Grand Street
Polka Dots And Moonbeams
Milestone
Wee-Dot

まだまだ続くオーストラリア盤の紹介。
このレコードはレア盤なのだろうか。
58年の録音ながらリリース自体は77年なので、さほど入手に苦労する気がしないのだが、不思議な事に店でもオークション関係でも見かける事がない。
或は実際は安価で投げ売り状態なので店やオークションの目玉にならず、自分の目に留まる機会がないというだけの事かもしれない。
Brian Brownは1933年メルボルン生まれのオーストラリアを代表するサックス奏者。
長年にわたり精力的に活動し70年以降はコンスタントにアルバムもリリースし続けていたが、それ以前の活動の記録となると耳にできるものが殆どなく、その意味では若き日のBrownの演奏に触れられるこのアルバムの存在は貴重で価値がある。
早くからアメリカはもとよりヨーロッパ各地で研鑽を重ね、故郷のメルボルンに戻り56年に結成したハードバップバンドの演奏集。
58年と言えばアメリカのハードバップが絶頂期を迎えていた頃。それに比肩しうる存在になろうと挑んだオーストラリアの若きジャズメンの熱きたぎりと捉える事が出来る。
「オーストラリアのジャズとしては」という前置きをすることなく、純粋にひとつのハードバップの良演として評価できる内容だと思う。

2016/06/18(土) 22:15:22 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Joki Freund

Joki Freund
Joki FreundJoki Freund

Yogi Jazz
CBS/62273/Germany/1963


Joki Freund(ss,ts) Emil Mangelsdorff(as,fl) Wolfgang Dauner(p)
Eberhard Weber,Karl Theodor Geier(b) Peter Baumeister(dr
)

Side1
Caravan
Aisha
The Caribean Ringo

Side2
Killer Joe
Hl 20
Yogiana

Joki Freundと言えばやはり本作だろう。
所有盤の中では一度見たら忘れられないジャケットのTOP10に入る。
「ヨーロッパジャズの金字塔」「最高傑作」「至宝」など、あらゆる賛辞を送られてきたアルバム。
オリジナル盤は余り値崩れもせず、見掛ける頻度も多くはないため未だ幻盤の扱いだが、様々な形で再発されたおかげで内容を知るには容易になった。
もう既に多くの人の耳に触れ、レビューも多く見掛けるようになったので内容には特に言及はしないが、これだけ絶賛されているからと興味が湧き、耳にしたものの、期待外れだった、思っていたのとは違った、と感じる人も少なからずいるだろう。
誰もが楽しめる内容、親しみやすい内容ではない。このジャケットが暗示しているかのような「特異な雰囲気」を受け入れられるかが、その人にとっての評価の分かれ目となるような気がする。
アメリカの大名盤に於ける誰が聞いても「The Jazz」と共感するものとは一線を画している。
聴き手を選ぶ名盤と言っても良いだろう。

ジャケットを壁面に飾って鑑賞したり、インテリアの一部として用いたりという行為がレコードファンには多く見受けられると思う。
私もその例外ではないが、ある日このジャケットを飾って帰宅すると裏返しになっていた。
理由を訊ねると、一言「気味が悪いから」
Duke Pearson『Angel Eyes』(Polydor)も同じ憂き目にあっている。

2015/10/20(火) 21:00:29 tenorsax トラックバック:0 コメント:2
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