A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Dayton Selby

Dayton Selby
Dayton SelbyDayton Selby

There She Blows!
Hollywood/LPH15/USA/1956


Dayton Selby(org) Willene Barton(ts) Unknown(b,dr)

Side1             
Day By Day            
Too Close For Comfort     
Blues#2               
Blues#1               
Little Brown Jug          
Dayton's Dance           
I'll Never Stop Loving You

Side2
Blues#3
Seven-Eleven
Breaking The Blues
Blue Moon
In The Still Of The Night
Barton's Blues

50‐60年代に活躍し、記録として残っている女性ピアニストは比較的多いが、一方で女性ホーン奏者となると容易に見つからないと何度かここで述べてきた。
というわけで今回はサックス奏者のWillene Barton。
これまで女性ホーン奏者となると、Betty Smith、Kathy Stobart、Melba Listonと取り上げてきたので、彼女で4人目となる。
例によって記録も乏しく経歴等は不明。
演奏内容は、まず一曲目の「Day By Day」のバラード演奏からなかなかグッと来る。音色が非常に艶やか。
二曲目からはタイトルどおり程良くBlowさせながら、女性的な繊細と時に男性的な力強さを併せ持った熱っぽい演奏を聴かせる。
一曲目で掴んで、二曲目から本領発揮と言ったところか。ワンホーンアルバムの為かノリが良い。
ここまで一切触れて無かったが、あくまでもリーダーはオルガン奏者のDayton Selby。
彼女が熱くBlowすれば、それに呼応するかのようにDaytonも唸るようなオルガンで盛りたて、バラードではあくまでも控えめにとWilleneの良さを引き出すことに終始している。
ジャケやタイトルから連想されるように、リーダーでありながらもリズムセクションの一員として自らをわきまえ、一貫して彼女を立てている懐の深さが彼のオルガン演奏にもあらわれている。
サックス奏者や演奏内容としてジャズの文脈の中で語るには低い位置に属するアルバムかもしれないが、50年代の女性ホーン奏者の記録としては相当貴重なアルバムになるだろう。


過去紹介した女性ホーン奏者

Kathy Stobart
http://karyoubinka.blog93.fc2.com/blog-entry-40.html

Betty Smith
http://karyoubinka.blog93.fc2.com/blog-entry-41.html

Melba Liston
http://karyoubinka.blog93.fc2.com/blog-entry-89.html

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2011/01/31(月) 21:51:38 others トラックバック:0 コメント:2

Jomar Dagron

Jomar Dagron
Jomar DagronJomar Dagron

Rocky Mountain Jazz
Golden Crest/CR3018/USA/50's


Jo Jo Wiliams(dr) Marvin Haliday(brs)
Dag Walton(org) Ron Washington(dr)


Side1             
A Genie N' Bag-Dag      
Froggy              
Nothin'              
1 And 3 More          
5 Moods 5 Points         

Side2
Relaxation
Vinces' Tune
Gene's Idea
Minor Mo
Cherry

前回取り上げたTeedy Tyleのアルバムと同じGolden Crestレーベルからもう一枚。
このレーベルは魅惑溢れるアルバムが多い。
このジャケにして、この意味不明なタイトル。
その殆どがオリジナルと思われる曲群。聴かずにはいられないではないか。
Jomar Dagronとは何者かと思いきや、4人の頭文字Jo-Mar-Dag-Ronを取ったコンボ名のようだ。
2管にオルガンとドラムという編成も一風変わっている。
ライナーにはWest Coast風のサウンドとあるが、曲によってはEast寄りのバリバリの演奏を聴かせる。
ただ、このコンボ独特のアンサンブルが曲と相まって、単純にWest、Eastと分類できないような異彩も放っている点が、このアルバムの大きな魅力の一つ。
個人的には「1 And 3 More」を推したい。
このコンボは59年にも別レーベルにPhil Ursoを招いたアルバムをリリースしている。

2011/01/28(金) 20:59:45 others トラックバック:0 コメント:0

Teddy Tyle

Teddy Tyle
Teddy TyleTeddy Tyle

Moon Shot
Golden Crest/CR3060/USA/50's


Teddy Tyle(ts) Tony Gottuso(g) Irv Dweir(p)
Jack Zimmerman(b) Bobby Donaldson(dr)


Side1             
Moonshot              
Blue Moon             
Moonsong              
Moonlight On The Ganges    
Magic Is The Moonlight      
Carolina Moon           
Moonlight Saving Time       

Side2
Moonglow
Moon Over Miami
Moonlight Becomes You
The Moon Is Blue
Moonlove
Moon Of Manakoora
Moonlight And Roses

この時代のジャズメンはとかく派閥(?)に分類されがちだ。
パウエル派、エバンス派、コルトレーン派、East、West、Hot、Coolなどなど。
この分類法をこのTeddy Tyleに当てはめると、いったいどこに所属されるのか。
どうやらこの時代には珍しく、どこにも属さない独特のスタイルを持っているようだ。
ちょうどソニー・ロリンズが他の追随を許さない独自の節回しで巨人に成り得た如く、このTyleも個性的な独自の節回しでOne And Onlyのスタイルを築いているように思える。
ロリンズ節を譜面に表わす事は難しいと言われたように、この人のテナーの魅力を言葉にして伝えるのは難しい。
聴いてもらうしかない。
ライナーにも経歴等の記載が無いため、どういうジャズメンか分からない。
同レーベルにまだ数枚のアルバムを残しているが、残念ながら未聴。そもそもレコードそれ自体見た事も無い。
こうなると是が非でも聴いてみたくなってくる。
まだまだレコード放浪の旅は終わりそうもない。
演奏は「月」に因んだ曲ばかりを集めていて、このレトロチックなジャケも結構好み。
一聴の価値あるアルバムだと思う。

2011/01/26(水) 22:30:21 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Harry Walton

Harry Walton
Harry WaltonHarry Walton

Dreamboat
Saga/XID5041/UK/60's ?


Harry Walton(p) Frank Wilson(tp) Jack Free(tb)
Colin Thompson(cl) Ray Whittam(ts) Dennis Banbery(b)
Bob Smith(dr)


Side1              
Bourbon Street Parade     
Dreamboat            
Lullaby of Tne Leaves     
Some Of These Days      
Stumblin'             
Down Home Rag         

Side2
My Honey's Lovin' Arms
Lady Be Good
Old Rockin' Chair
Easy Living
Squeeze Me
Farewell Blues

自分自身の買物哲学(?)を披歴すると
「迷ったら買え」
「どちらにしようか迷ったら二つとも買え」
「買わずに後悔するよりも、買って後悔しろ」
といったところになる。
その結果導き出されるものの多くが「金の無駄使い」、もっと端的に言えば「金をドブに捨てる」という行為になるが、分かってはいてもどうもこの性分から抜け出せそうにない。
知らないレコードをとにかく可能な限り片っ端から聴いてみたい衝動に駆られ、「聴かずに死ねるか!」などと心の中で叫びながら、いつも未聴盤、マイナー盤に手を伸ばす。
これもそんな一枚。
「多分それほどの内容では無いだろうな、夢は無さそうなボートだな」と思いつつも、「結構珍しい、聴いてみないと良し悪しは判断出来ない」などとと言い訳しながら購入した覚えがある。
内容はスウィング系。
特筆すべきところも無いが、こじんまりと程良く纏まった演奏。
普段好んで聴くような類のものではないが、たまに摘むにはちょうど良いかも。


2011/01/24(月) 20:40:27 piano V-Z トラックバック:0 コメント:0

Rune Gustafsson

Rune Gustaffson
Rune GustaffsonRune Gustaffson

Young Guitar
Metronome/MLP15072/Sweden/1961


Rune Gustafsson(g) Arne Domnerus(cl) Bjarne Nerme,
Borje Fredriksson(ts) Ake Persson(tb) Jan Allan(tp)
Jan Johansson(p) Jimmy Wood(b) Bert Dahlander(dr)
&others


Side1            
Blowin' The Blue Away    
Thersday's Theme       
If You Live           
Tangerine            
                  
Side2
Haitian Fight Song
What Time Is It ?
Deep In A Dream
Two Pieces
Killer Joe

アルバムをしばしば愛称で呼ぶ現象が見られる。
多くはそのジャケットのデザイン的特徴からのもので、代表的なものではJackie McleanのAd-Lib盤「猫のマクリーン」やHank MobleyのBlue Note1568番「溶接工」「鉄仮面」、同じくBLUE Note1527番Thad Jonesの「鳩サド」といったところが有名。
その例に倣えばこれは「落書き」という事になるだろうか。
悪ふざけが過ぎたようなジャケだが、内容は一級品。
スウェディッシュ・オールスターズといった面子が揃い踏み。
リーダーのGustafssonは1933年スウェーデン生まれ。地元のドラマー、ベルト・ダーランダーの元でデビュー。その後、プッテ・ウィックマンに見出されストックホルムに進出。以降、数多くのジャズメンと共演を果たし、第一人者となる。そして、61年に初リーダーアルバムとなるこの作品をリリース。
曲によってフロント陣や編成が入れ替わるものの、リズム陣は固定。Gustafssonが素晴らしいのはもちろんだが、取分けピアノのJan Johanssonが光る。
Johanssonのアルバムに関しては纏まった数があるので何れ紹介しようと思うが、改めてその実力に驚嘆させられる。
アルバム全体を通して屈指の出来だが、中でもSide2「Haitian Fight Song」の図太い、唸るようなギターに痺れる。


Jan Johanssonと共演した時の貴重な映像









2011/01/23(日) 17:20:43 guitar トラックバック:0 コメント:2
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