A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Herb Pomeroy

Herb Pomeroy
Herb PomeroyHerb Pomeroy

Jazz In A Stable
TRANSITION/TRLP1/USA/1955


Herb Pomeroy(tp) Varty Haroutunian(ts) Ray Santisi(p)
John Neves(b) Jim Zitano(ds)


Side1                   
It Might as Well be Spring        
Honey Bunny                
Moten Swing                 
Porta Desks and Tuxedos        
One Bass Hit

Side2
Off Minor
Sweet and Lovely
Ray's Idea
Dear Old Stockholm

前回TRANSITIONレーベルからの一枚を取り上げたので、引き続き同レーベルからのアルバムを。
ジャケット中央の人物がPomeroy自身なのだろうか。ドラムセットに座っているためドラマーかと勘違いされるが、実際はトランペッター。
1930年マサチューセッツ州生まれ。
ハーバード大学では歯学を学び、バークリー音楽院の前身シリンジャー・ハウスで音楽理論、作曲、ピアノ、トランペットを学ぶ。
53年にはパーカーやマリアーノとの共演し、同年ハンプトン楽団に加わり楽旅。
54年からはケントン楽団で活躍。退団後はボストンに戻り、コンボやビッグバンドで活動。その当時の記録が本アルバムに収められているものだろう。
55年からはバークリー音楽院で教師としても働き、62年からはマレーシアに移り、ラジオディレクターを務めたり、63年からはUSAオーケストラのメンバー、サマージャズクリニックの講師。65年からはボストンTVのホストなど、その活躍、活動範囲は幅広い。

ボストンのライブハウス「STABLE」に於けるライブ録音。殆ど無名のメンバーだが、当時のボストンのジャズメンの活動記録としては貴重なもの。
後半に進むにつれ、演奏も次第に熱くなりメンバーも勢い付くのだが、どこか不完全燃焼感が否めない。
曲の終わりごとに差し挟まれる観客の拍手がまばらなのが、そういう空気を感じ取ったものなのだろう。
この時代のレコードにしては収録時間が長く、両面で1時間近い演奏。だから聴いているこちらも、集中力が途切れがちに。
最後の「Dear Old Stockholm」のもっさりとした演奏では、ある種の苦行を伴っていると感じたほどだ。

レコード自体は珍しく「TRANSITION」レーべルの第一弾となる。
このレーベルは剥がれやすいレーベルとブックレットが特徴であるが、何故かこの盤だけはレーベルに溝があり、ブックレットではなく、通常の裏面ライナーノートになっている。
そのあたりの事情に詳しい方がいれば聞いてみたいものだ。

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2011/09/30(金) 21:39:49 trumpet トラックバック:0 コメント:0

Fran Thorne

Fran Thorne
Fran ThorneFran Thorne

Piano Reflections
TRANSITION/TRLP27/USA/1956


Fran Thorne(p)
 
Side1                        
How Long Has This Been Going On       
New Orleans                     
Little Girl Blue                    
If I Had You                     
What's New                      

Side2
Lush Life
This Girl Friend
A Sleeping Bee
Down In The Depths
Prelude To A Kiss

1922年ニューヨーク州生まれ。
7歳からピアノを学び始め、音楽理論や作曲法を身に付ける。
50年代に入り、音楽活動とは別に株の仲買人をしていたが、55年にデューク・エリントンの目にとまり、56年の半ばまでニューヨークのヒッコリーハウスで演奏を続けた。
57年からはサウスペイジ・ジャズフェスティバルの仕事をし、58年からはイタリアに移り住んだが、60年代に再びニューヨークに戻り、演奏を続けていたようだ。
その彼の恐らく唯一の(?)のリーダー・アルバム。ソロピアノなのでリーダーになるのは必然なのだが。
そして、幻と言われた「TRANSITION」レーベルからによるもの。ライナーの代わりにブックレットが付属されていて、初版本の帯の有無に似て、そのブックレットの有無によって価格も大きく変動する。
ただ、この辺りのアルバムでは、さほど影響が無いと思う。
また、ご存じの方が多いと思うが、レーベルが剥がれやすく、フラット盤のくせに妙に軽く、傷も付きやすい、と扱いが難しいのも特徴。

肝心の演奏内容だが、最後まで聴き通すのはいささか辛い。
もちろん技量はあるし、繊細なタッチなど聴き所もあるが、曲が変わっても終始同じような調子で進むため、盛り上がりも無く、単調な印象。
ジャズ・ファンにあまり歓迎されない、というより成功している作品が少ないため敬遠されがちなピアノソロ・アルバム。これもその内の一枚になるだろう。
その点、ホーン入りよりも、トリオよりも、ソロ作品を好んで聴くのがセロニアス・モンク。
彼がジャズ「ジャイアンツ」たる所以が、この差だろう。

2011/09/27(火) 20:39:47 piano O-U トラックバック:0 コメント:0

Johnny Costa

Johnny Costa
Johnny CostaJohnny Costa

The Most Beautiful Girl In The World
CORAL/CRL57117/USA/1955


Johnny Costa(p) Unknown(b,dr)

Side1                       
The Most Beautiful Girl In The World     
The Boy Next Door                
It's All Right With Me               
From This Moment On-Who Cares      
Cherokee                      
Coquette                      

Side2
Everything I've Got
Willow Weep For Me
Night And Day
This Can't Be Love
I'll Be Around
Whispering

手持ちでは最後のJohnny Costaのアルバム。
前回の「Piano Solos」が代表アルバムとするならば、こちらは最も紹介されない方のアルバムになるだろう。
サイドメンが不詳だが、同一レーベル、同一録音年だから恐らく入れ替えはなさそうだが、確たるものがないので無記名にしておく。
内容はピアノソロが差し挟まれない、純粋ピアノトリオ。
上品、エレガントといった言葉が相応しい、気品に満ちた作品に仕上がっている。
眩いばかりの光を放っているかのように、指先が鍵盤の上を躍動している。
Costaはその他「Dot」レーベルにもアルバムがあるが、未聴ながら恐らくピアノ+オーケストラという私の好みに合わない編成の為、手を出していない。


貴重な映像



2011/09/26(月) 20:13:27 piano A-G トラックバック:0 コメント:0

Johnny Costa

Johnny Costa
Johnny CostaJohnny Costa

Piano Solos
CORAL/CRL57020/USA/1955


Johnny Costa(p) Sandy Block(dr) Jimmy Crawford(dr)

Side1                  
Tenderly                 
Holidy For Strings            
Love For Sale              
After You've Gone           
Misty                   

Side2
A Foggy Day
Stella By Starlight
Lover
Autumun In New York
Hallelujah

Johnny Costaの代表作といえばこれだろうか。
代表作といっても、Costaのアルバムの中ではたまたま取り上げられた機会が多いといった程度で、広く人口に膾炙しているという意味では無い。
そもそもJohnny Costa自身の一般的な知名度が低いので、このアルバムをもって代表作とするには無理がある。
先述したSavoy盤同様、ソロとトリオによる演奏が収められている。
サイドメンによるものか、「Savoy」と「CORAL」のレーベルの違いかわからないが、こちらの方がより軽く、カクテル的な要素が感じられる。同年録音のため、Costaの技術面での変化はないのだが。
良く言えば、親しみやすいということ。
ジャケットの雰囲気は悪くない。

2011/09/23(金) 22:50:09 piano A-G トラックバック:0 コメント:0

Johnny Costa

Johnny Costa
Johnny CostaJohnny Costa
Johnny Costa
Johnny CostaJohnny Costa

The Amazing Johnny Costa
Savoy/MG12052/USA/1955


Johnny Costa(p) Gene Ramey(b) Kenny Clarke(dr)

Side1               
Tea For Two           
Caravan              
Manhattan             
Flamingo              

Side2                    
There's Small Hotel
Honeysuckle Rose
Stella By Starlight
Dancing In The Dark
LaMer

1922年ペンシルバニア生まれ。ジャズピアニストとしての活躍の他、子供向け番組「Mister Rogers' Neighborhood」の音楽担当としても著名らしい。
その彼の初リーダーアルバム。
下記のレコード「Introducing Johnny Cosat」は10インチ。その12インチ盤が上記の「Amezing Johnny Cosat」になる。
10インチ盤が12インチ化されると、10インチ盤全曲+追加曲となるのが通例だが、これは10インチ盤に収録されている「Begin The Beguine」と「Just One Of Those Things」の2曲が何故か12インチ盤に収録されていない。

何年も聴いていなかった為、Cosatの事をカクテルピアノだと思い込んでいたが、どうやら違った。
確かな技術に裏打ちされた、正真正銘のジャズ・ピアノ。
トリオとソロによる演奏が収められているが、トリオのリズムセクションは殆ど聴こえない。耳を澄ませばその存在が確認できるといったレベル。
「Caravan」のアプローチが素晴らしく、「LaMer」の美しい旋律がいつまでも余韻として残る。
白人版アート・テイタムの異名があるらしいが、それはともかく、「Amazing」である事に違いない。

2011/09/22(木) 20:51:53 piano A-G トラックバック:0 コメント:2
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