A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

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Rocky Boyd

Rocky Boyd
Rocky BoydRocky Boyd

Ease It
JAZZTIME/JT001/USA/1961


Rocky Boyd(ts) Kenny Dorham(tp) Walter Bishop Jr(p)
Ron Carter(b) Pete La Roca(dr)


Side1
Avars
Stella By Starlight
Why Not ?

Side2
Ease It
Samba De Orfeu
West 42nd Street

アルバムもレーベルもテナーマンも、その全てが「幻」という称号を冠されている。
1936年マサチューセッツ州生まれ。ボストンとバークリー両音楽院で学んでいる。
58年にニューヨークに進出。Tony ScottやPhilly Joe Jones、Johnny Griffin、Pete La Rocaのグループで活躍。
Stanley Turrentineの抜けたMax Roachのテナーマンとして参加。
そこで注目を浴び、唯一のリーダーにあたる本アルバムを残すが、それ以降の活動はほぼ不明。
オリジナルレコードは今でも「幻」の部類に含まれるだろうが、音源自体は今では容易に鑑賞可能。
だから今更内容のレビューは不要で、非常に魅力に満ちたテナーマンである事は衆目一致するところだろう。
それよりもサイドメンとしての記録はないか探してみるが、残念ながら見つけられなかった。
Turrentine脱退後のMax Roachのグループにも録音記録がない。サイドメンとしての録音も皆無なのだろうか。
やはり「幻」の…と言いかけたところで、たしかSonny Rollinsだっただろうか。彼の言葉を思い出す。
「俺たちの活動はレコーディングが主体でもなければ、それが全てでもない。クラブやホールに於けるライブがメインだ。だからレコードに残された活動なんか俺たちのほんの一部にしか過ぎないんだ」
Rocky Boydもまさしくそういう人なのだろう。「幻」なのはあくまでも「残された記録として」という意味でしかない。
ライブの彼は聴衆を常に魅了していたに違いない。
それでなければこのリーダーアルバムの存在も、フロントを一緒に張ったKenny Dorhamの存在、そして豪華サイドメンを従えられた理由。
本当にただの「一発屋」だったならば、その全てに説明がつかないではないか。






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2012/06/30(土) 22:11:57 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Steve White

Steve White
Steve WhiteSteve White

Jazz Mad
LIBERTY/LJH6006/USA/1955


Steve White(ts,vo) Bob Harrington(p) Harry Babasin(b)
Boone Stines(dr)


Side1
Liberty In White
Mister Thing
Musin'
I Only Have Eyes For You
Rushin' The Blues
Beside A Sea
Stopped-You See

Side2
Lazy Lady Blues
What Makes Me Blue Today?
Paper Moon
Don't Worry 'Bout Me
April Showers

1925年生まれのウェストコースト派のマイナーテナーマン。
リーダーアルバムはこれ以外ではNocturneレーベルからNLP-9としてリリースされるはずだったが、未発表のままになってしまった。
しかし近年その録音がOJCからCD化され陽の目を見たようだ。
Lester Youngがお気に入りらしく、それに倣いWhiteもまたクールなトーンで心地よい空間を生み出している。
ただ、Side1では曲数が多いためか、フェードアウトする曲がいくつかあったり編集も随所に見られ、もう少し聴いていたいという気持ちを見事に裏切り不燃感が残る。
続くSide2では曲数も減り長尺のソロを期待出来るはずなのだが、今度はボーカルを披露してしまった。
ボーカルは門外漢なので良悪の判断は差し控えるが、ボーカル後に挟まれるテナーソロが素晴らしいだけに蛇足に感じられてしまう。
殆ど耳に出来ないテナーマンだけに、もう少し何とかならなかったのかと口惜しさが残る。
クールスタイルのテナーが好みの人には一聴する価値はあるが、じっくり堪能するには些か物足りず惜しいアルバムになってしまった。

2012/06/28(木) 21:32:15 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Idrees Sulieman

Idrees Sulieman
Idrees SuliemanIdrees Sulieman

The Camel
COLMBIA/SSX1008/Sweden/1964


Side1
Idrees Sulieman(as) Christer Boustedt(as) Jumila Sulieman(vo)
Bo Broberg,Bertil Lovgren(tp) Bernt Rosengren,Goran Ostling(ts)
Sahib Shihab(brs) Goran Lindberg(p) Bjorn Alke(b)
Ivan Oscarsson(dr)


Side2
Idrees Sulieman(tp,as)  Lars Sjosten(p)
Bjorn Alke(b) Fredrik Noren(dr)


Side1
Dawud's Bossa Nova
Sad And Strange
The Camel
Long For The Blues

Side2
Blues For Emanon
I Remember Clifford
I'll Remember April

1923年フロリダ生まれ。ボストン音楽院で学び、40年代からEarl HinesやBasie、Gillespie、Lionel Hamptonの楽団で活躍。
47年にMonkのグループに参加し初録音を果たす。
50年代はColeman HawkinsやRandy Westonのコンボで活動する傍ら、サイドメンとしての吹き込みを多く残している。
61年に奥さんとスウェーデンに移住。63年にはClark-Boland楽団に参加、64年にはデンマークへ移住している。
その後2002年に他界するまでに、数枚のリーダー作と多くのサイドメンの録音を残している。
これだけのキャリアがありながら、64年の本作が初リーダーアルバムというから驚き。しかもアメリカ時代にサイドメンとして広く活動し、NEWJAZZレーベルFlanagan-Coltraneの「Cat's」で名を知られているのにも関わらず、移住先のスウェーデンに於ける録音が初リーダーというのも驚き。
Side1は奥さんでボーカリストのJumila Suliemanを交えたビッグバンドによるもの。
Side2はカルテットとクインテットによるもの。
Suliemanというとトランペッターとしてのイメージが強いが、ここではアルトサックスを主体にしている。
まともにトランペットを用いているのは「I Remember Clifford」だけ。
ただ残念ながらその事が功を奏しているようには感じられなかった。曲ごとの編成の変化と楽器の持ち替えが散漫な印象を強くしているように思える。
小編成のトランペット一本で臨んで欲しかった。唯一のトランペット曲もLee Morganの「I Remember Clifford」と比較できるほどの出来ではない為、その事も残念な結果になってしまった。
サイドメンで印象に残るプレイをしているのに、折角のリーダー盤では強い印象は残せなかった。
その後のリーダー作もあまり多くは無いことから、やはりこの人はサイドでこそ光る人なのだろう。
もちろんそれが欠点というわけでなない。それが彼の持ち味であり、特徴なのだろう。

2012/06/24(日) 22:22:00 trumpet トラックバック:0 コメント:0

Joe Maini

Joe Maini
Joe MainiJoe Maini

Joe Maini Memorial
FRESH SOUND/FSR-408/Spain/1962


Joe Maini(as) Richie Kamuca(ts) Victor Feldman(vib)
Lou Levy(p) Buddy Clark(b) Mel Lewis(dr)


Side1
Allen's Alley
Blooz
Blooz

Side2
Sweet Georgia Brown
Sweet Georgia Brown
Auld Lang Syne

Lenny Hambroを聴くといつもこのJoe Mainiを思い出す。
彼もまたウェスト・コーストで活躍したパーカー派アルト奏者。
やはり甘美で繊細な音色が持ち味。
1930年ロードアイランド州生まれ。50年代はClaude Thornhill楽団を経て、Jack SheldonやShelly Mann、Lorraine Gellerらとハリウッド近辺で活動。
60年代にはGerald WilsonやTerry Gibbs、Louis Bellsonの楽団で活躍していた。その矢先64年拳銃暴発の事故により34歳の若さで生涯を閉じた。
サイドメンとしての録音はいくつか聴かれるが、正式なリーダーアルバムではないもののMainiをフィーチャーした唯一のアルバムが本作だろう。
そしてここでは何といっても「Auld Lang Syne」(蛍の光)が名演。
アルバムのハイライトが人生のハイライトと合致した瞬間。






2012/06/21(木) 20:05:32 altosax トラックバック:0 コメント:2

Lenny Hambro

Lenny Hambro
Lenny HambroLenny Hambro

Message From Hambro
Colmbia/CL757/USA/1956


Lenny Hambro(as,fl) Dick Garcia(g) Wade Legge(p)
Clyde Lombard(b) Mel Zelnick(dr)


Side1
I Get A Kick Out Of You
The Lonely One
Moon Slippers
Easy To Love
Hoof Beats
Slave Girl

Side2
Moonlight Becomes You
Heat Wave
Imagination
Message In Minor
Thanatopsis

前回の「The Nature Of Things」と同時期のアルバム。
その「The Nature Of Things」の紹介で、「知名度の点での代表作」と皮肉めいた事を述べたが、それはこのアルバムが不当(?)に扱われているのでないかという疑問に起因している。
「The Nature Of Things」は一時は幻の名盤扱いされ、今でも美盤は高額取引されている。
だが、こちらはどうだろう。美盤でも数千円程度。
もちろん廃盤レコードの世界では、内容よりもその稀少度於いて価格設定がされている事は珍しくなく、その事は重々承知している。
ただ「The Nature Of Things」は既に「幻」とは言えないくらい目にする機会が多く、稀少度において大きな隔たりがあるとは感じない。
もちろんこのレコードの価格設定が低い事が不当な扱いを受けているという感じ方の主な要因ではなく、それよりも演奏内容に大きな隔たりがあるとは思えないのに、扱われ方や価値が大きく異なる事に不当な扱いを受けていると感じる根本的な原因がある。
隔たりどころか双方とも甲乙付け難い出来であり、どちらも良盤。
このアルバムも代表作の資格を充分に有しているにも関わず、取り上げられる機会が少なく二軍扱いされている事に歯痒さを覚える。
個人的にはむしろこちらの方が針を落とす機会が多い。それは「The Nature Of Things」には含まれていない、私の感じるHambroのベストプレイが収録されているからだ。
他の方もブログで取り上げていたが、「The Lonly One」と「Moonlight Becomes You」この二曲の為に所有する価値がある。
このプレイにHambroの魅力が集約されている。
だから私にとってHambroの代表作は「The Nature Of Things」ではなく、この「Message From Hambro」なのだ。






2012/06/18(月) 19:00:00 altosax トラックバック:0 コメント:0
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