A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Larry Robarge

Larry Robarge
Larry RobargeLarry Robarge

As You Like It
t&v/TJ-3543/USA/60's


Larry Robarge(p) Unknown(b,dr)

Side1
After Hours
I Would Do Anything For You
I Can't Get Started
Ja-Da
Indiana
Black Ana Blue

Side2
It's Only A Peper Moon
Misty
I wish You Love
Sepetmber Song
Sentimental Journey
Chopsticks
Alley Cat

今年最後のトリはやはりマイナー・ピアノトリオ。
マイナー・ピアノトリオで始まり、マイナー・ピアノトリオで終わる。
リーダー以外のメンバーは不明。そのリーダーの経歴等も不明。そして有って無いようなレーベル、プライベートプレスだろう。最後を締めくくるのに相応しい「ド」マイナー盤だ。
「After Hours」で始まるゆったりとしたピアノに身を任せ、「I Can't Get Started」儚い調べが溜まったオリを洗い流してくれる。
「Misty」の透明感溢れる響きが疲れた身体に滋養のように沁みわたる。
続くボサ調の「I Wish You Love」の優しい音色に耳を寄せながら今年一年を振り返り、アップテンポの最終曲「Alley Cat」で来年への活力へ繋げる。
何気ない演奏。
しかし今の気分にはこの何気なさが心地良い。


「A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~」というタイトル。
改名を長らく検討している。
名付けた当初から今に至るまでしっくり来ているわけではなく、端的に言えばくどいと思い続けている。
しかしそれを承知たうえで敢えてそうしてきた理由も明確だ。
クリックした途端タイトルと無関係の内容に溢れかえっていて、がっかりした事や無駄な時間を費やされた事が経験上少なくない。
逆の立場から興味の無い人に無駄足を踏ませない、誤クリックを避けてもらう。その配慮からなるべくタイトルで一目瞭然となるようにしてきたつもりだ。
いたずらにアクセス数を増やしたいわけでも、ランキングを上げたいと思っているわけではない。
ジャズファンやレコードファンの人から、ここに掲げたレコードの存在を忘れ去られないようにするのが本当の目的だ。
減る事はあっても決して増える事のない存在に愛着を覚える。
私の存在がいつか消え去っても、Web上に刻んだ記録がいつまでも残り、今そして未来のどこかの誰かの目に触れるようになっていれば悔いはない。
目標の掲載枚数に達したら、現在のブログ形式からちゃんとしたHPへ切り替え、音源の試聴も可能にするつもりだがまだ先の話だろう。

本音は「A Place In The Sun」だけで充分だと思っているが、これだと映画ファンやその他のミュージシャンのファンが誤って訪れてしまう。または何のブログか不明で訪れてしまう。
そこでくどい副題を付けてみた。
これなら、その他の音楽ではなく「ジャズ」の話題で、CDではなく「レコード」を扱いさらに名盤ではなく「マイナー盤」を取り上げていると分かる。
もうひとつの副題で「50-60年代中心」と補足され、さらに限定的になる。
そういう意味ではこのままでも良いかなと投げやりにもなるが、座りの悪い椅子にいつまでも座らされているような落ち着かない気分が解消できない。
かといって良いタイトルがあるわけでもなく…
そういえば開設当初からリンクさせて頂いている山帽子さんのブログも途中で改名した。
「廃盤ジャズCD倶楽部」(違ってたらすみません)から「満点ジャズCD倶楽部」へ。
実に清々しい。見習いたいものだ。


今年も懲りもせず閲覧して頂きコメントをよせてくださった方々に改めて御礼を申し上げます。
来年も相変わらず不遇のジャズメン、レコードに光を当てていきます。
それでは皆さん良いお年をお迎えください。

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2012/12/31(月) 10:00:00 piano O-U トラックバック:0 コメント:6

Aaron Bell

Aaron Bell
Aaron BellAaron Bell

After The Party's Over
RCA VICTOR/LPM-1876/USA/1958


Aaron Bell(b) Hank Jones,Charlie Bateman(p)
Ed Thigpen,Elvin Jones,Charlie Smith(dr) Tyree Glenn(tuba)


Side1
Satin Doll (Part I)
Satin Doll (Part II)
The Party's Over
Cool
Party Blues

Side2
Slaughter On Tenth Avenue
All The Way
It Could Happen To You
The Love Nest
Kumquat

これもAaron Bell名義のアルバム。
Herald盤と同様のAaron Bell-Charlie Bateman-Charlie SmithによるトリオとAaron Bell-Hank Jones-Ed Thigpen,Elvin Jonesのトリオによる二つのセッションが収められ、そこに曲によりTyree Glennのチューバが絡むという形だ。
名手を揃えチューバでアクセントをつけながらゆったりと進行する。タイトルやジャケットの雰囲気が良く伝わるブルージーで気だるい空気が全体を支配する演奏は悪くは無い。
Aaronの自体もリラックスした様子が窺える。
しかし前作の後では些かインパクトに欠ける。
同じトリオでもこのアルバムにいたCharlie Bateman、Aaron Bell、Charlie Smith、誰の名前も殆ど記憶に残らない。
ただし「Three Swinging Bells」の3人の名前はそのジャケットと共にしっかりと脳裏に焼き付いている。

2012/12/30(日) 18:00:00 bass トラックバック:0 コメント:0

Aaron Bell

Aaron Bell
Aaron BellAaron Bell

Three Swinging Bell
Hearld/HLP0100/USA/1955


Aaron Bell(b) Charile Bateman(p) Charile Smith(dr)

Side1
Lover Come Back To Me
They Can't Take That Away From Me
Stella By Starlight
Coolocity
There'll Never Be Another You
Somebody Loves Me

Side2
Old Man River
Devil's Creep
The Man I Love
Softry As In A Morning Sunrise
Purple Mood
Cholly's Folly

ベーシストAaron Bellは1922年オクラホマ州生まれ。海軍を除隊後の47年Andy Kirk楽団に加入。
その後Lester YoungやTeddy Willson、Eddie Heywoodらと共演し54年から自己のトリオを率いるようになる。
その時の初(?)リーダーアルバムが本作。
60年にはEllington楽団にも参加し、そのEllingtonのトリオ作「Piano In The Foreground」のベーシストを務めるなど活躍は多岐にわたった実力派。
ただ、このアルバムで注目すべきなのはリーダーではなく、ピアニストのCharile Batemanだろう。
殆どスタンダードを並べてはいるが、御馴染のテーマから入り適度なアドリブを絡めて再びテーマに戻るという、ありきたりなピアノでは無い。
原曲の素材を自家薬籠中のものとし、聴きなれたスタンダードをBatemanのオリジナルであるかのように再構築する。
潔く歯切れの良い、晴れわたった空のようにスカっとした気分にさせられるBatemann自作の「Cholly's Folly」もアルバムの最後を締め括るのに相応しい良演。
しゃかりきなCharile Smithのドラムもここでは一役買っている。
リーダーが埋没してしまうほど二人のガッツある好演が聴きもの。
そして、やはりジャケット。シンプルだが絶妙なバランスとコントラストで配置された文字。
左下に目を落とすとやはり彼の仕事だった。
Burt Goldblatt、その人だ。

2012/12/29(土) 21:11:03 bass トラックバック:0 コメント:0

Joel Zelnik

Joel Zelnik
Joel ZelnikJoel Zelnik

Move
FELICIA/STLP-1010/USA/1968


Joel Zelnik(p) Harold Slapin(b) Dave Rose(dr)

Side1
Move
Walk Right in
A Minor Throught
Blues Web

Side2
Tune-Up
Maybe September
Will You Be Mine
Cultivation

この時期になったのでクリスマスアルバムを取り上げたかったのだが、手持ちは既に底をつき新規購入盤も無いので、以前「Canton Jazz Quartet」を取り上げた時に少し触れたJoel Zelnikの「Move」を。
CDとアナログ共に再発されたおかげで、内容やメンバーの構成や経歴等は簡単に多くの人に知られる結果となったので、もはやここでのレビューは必要ないくらいだろう。
かつてオリジナル盤は「超」が付くほどの「幻盤」だったが、シールド盤を始め状態の良いものが一気に市場に出始めた。
それに伴い価格も暴落とまではいかないが、一時は10万以上で取引されていたものが今では5万以下、場合には3万円代もあった。
私は6年前に海外から運良く400ドルくらいで手に入ったが、それでも興味のない人たちにとって1枚のレコードに費やす価格とは思えないだろう。
それが少し前まで平気で10万以上で取引されていたとなると狂気の世界に映るに違いない。
今後まだ価格が下がり入手しやすくはなるだろうと予測するが、再発の出来が良いならば無理してオリジナルを手に入れる必要はないと思える。
内容はもちろん良いが、そうは言っても今更5万近い価格を払う必要があるかと言えば微妙なところ。
なぜなら極めて希有な例だろうと経験上思うからだ。
ヨーロッパ盤ならいざ知らず、「60年代後期」の「アメリカ」の「マイナー盤」で10万を超えて取引されていた例を他に知らない。
少なくともその条件で5万を超えているレコードは、これ以外は私のレコード棚には1枚も収められていない。
逆にこれに匹敵するような「幻」がまだあるならば、追いかけてみるのもそれはそれでそう悪くはない。

そしてこれでようやく400枚目。目標の1002枚はまではまだ遠い…


2012/12/24(月) 12:00:00 piano V-Z トラックバック:0 コメント:4

Keith Christie

Keith Christie
Keith ChristieKeith Christie

Homage To The Duke
Esquire/20-047/UK/1955


Keith Chrsitie(tb) Johnny Dee(as) Bill Sutcliffe(b) Allan Ganley (dr)

Side1
Drop me off in Harlem
Sultry serenaden
I got it bad and that ain't good
Main Stem

Side2
Cotton tail
Never no lament
Baby, please stop and think about me
It don't mean a thing if it ain't got that swing

以前実施した「ロンドンオリンピック開催企画」で取り上げ損ねた一枚。
当時のUKジャズシーンで活躍したトロンボーン奏者は誰だろうと自問してみたが、時代を遡るとChris Barberになるだろうが、それ以降のモダントロンボーン奏者となるとこのKeith Christieしか思いつかなかった。
1931年生まれ。兄弟でバンドを組んだり、Humphrey Lyttelton、John Dankworth、Kenny Baker、Ted Heath、Vic LewisやTubby Hayesなどイギリスを代表するジャズメン達との共演歴も多い事から、各スタイルを器用にこなす技術的に優れた貴重なトロンボーン奏者であった事が想像できる。
ただ代表作となると非常に限られ、本作とDECCAのEP「HALT. MAJOR BLUES AHEAD」だけしか知らない。
その貴重な本盤も演奏自体は耳に残ってはいなかった。
今回再試聴をしたが、アルバム全体を覆う緩い雰囲気、各メンバーの力量は解るのだがもう一つ盛り上がりに欠ける平坦な印象が改めて残るものになってしまった。
もちろん個人的な主観なので人によって評価は全く別のものになるだろう。
ただ、今の気分に合わなかっただけの事かもしれない。

2012/12/23(日) 18:00:00 trombone トラックバック:0 コメント:0
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