A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Maurice Vander(Steve Andrson)

Maurice Vander(Steve Anderson)
Maurice Vander(Steve Anderson)Maurice Vander(Steve Anderson)

Piano For Dance
BEL AIR/N411057/France/1968


Maurice Vander(p) Pierre Michelot (b) Kenny Clarke (ds)

Side1
Cheek To Cheek
Embraceble You
A Star Fell On Alabama
Because Of You
Stella By Starlight
Love For Sale
Our Love Here To Stay

Side2
Night And Day
Dream
Mack The Knife
Over The Rainbow
My Funny Valentine
Body And Soul
Ebb Tide

Maurice Vanderの変名Steve Anderson名義のもう一枚のアルバム。
これもやはりジャケットに象徴されるような甘く軽い内容と記憶していたが、幾分誤解があった。
二人のリズム陣Pierre MichelotとKenny Clarkeの存在が、ただのカクテルピアノに落ちそうな所をギリギリ掬い上げている。
ただ『At The Blue Note』と同一メンバーながら、同じもの期待すると肩透かしを喰らう。

さて、このアルバムはジャケットデザインが大きく変更されたMusidiscレーベルからの再発を除き、このBel Airレーベルから3種のレーベルデザイン、2種のジャケットデザインを個人的に知っている(もっと有るかもしれないが)。
まずレーベルはレッドラベルの溝無し、掲載したマーブルラベルの溝有り、そして最も見掛けるマルーンラベルの溝ありの3種類。
まず見掛けないレッドラベルがファーストという話を聞いた事はあるが、個人的にはどうでも良い。
内容が内容だけに、例えそこに音質差が出ていたとしても、或いはその稀少性に於いて優れていても、そこに価値は見い出せない。
それよりもジャケット。
左上に注目したい。「N2」の赤文字とタイトル「Piano For Dance」の赤文字、そして女性のドレスが同色で統一されいるために違和感を覚えず目に馴染み、鑑賞に浸れる。
このデザインは赤レーベルとマーブルラベルに見られる。
問題は最も見掛けるマルーンラベルに存在するデザイン。
手持ちに無いため掲載できないのが残念だが、構図は全く同じものの左上の「N2」が「mono-stereo」表記に変更されている。もちろん、その事に問題はない。問題があるのはその「色」だ。
青い枠の中に黄色で抜いた枠、そして赤文字の「Mono-Stereo」という目の覚めるような配色が、このジャケットが放つ薄暗くアンニュイな雰囲気と全く馴染まず、全てを台無しにしていると思える。
それが嫌でかつてマルーンラベルのジャケットを何度見送ったか分からない。
瑣末な事かもしれないが、結構重要な事だ。
その証拠にあのBurt Goldblattのデザインには必ず彼の記名が入る。
主張はしているのだが、その配置、色目に於いて何ら違和感無くデザインに溶け込んでいる。
Goldblattならこういうミスは犯さない。
優れたジャケットとは、つまりそういうことだ。

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2014/04/26(土) 18:20:56 piano V-Z トラックバック:0 コメント:0

Maurice Vander(Steve Anderson)

Maurice Vander(Steve Anderson)
Maurice Vander(Steve Anderson)Maurice Vander(Steve Anderson)

At The Blue Bar
DUCRETET-THOMSON/DUX40316/France/60's


Maurice Vander(p) Unknown(b,dr)

Side1
Hello,Pussycat
Mon Ceur D'attache
Quand Revient La Nuit
Pourvu Que Ca Dure
Jamis Je Ne Virai Sans Toi
La Nuit
Quand Il Est Mort Le Poete
Mes Mains Sur Tes Hanches

Side2
Mme Si Tu Revenais
Scandale Dans La Famille
Capri C'est Fini
Chez Laurette
Les Ptits Pariers
Aline
Je Croyais
Le Ciel Le Soleil Et La Mer

知っている人も多いとは思うがSteven AndersonはMaurice Vanderの変名。
理由は不明だが、かつてここでも紹介したSteve Allenが「Mary Anne Jackson」と称し女性ピアニストを演じたり、またBuck Hammerと名乗りブギウギピアニストに扮したりといったような遊び心からというより、契約上の都合による変名と捉える方が自然だろう。
というのも、ここに遊び心を聴きとることが出来ないからだ。
別名で何か新しいもの、全く異なった表現に挑戦というような気概は感じられず、先に取り上げたアルバム『Piano Rendez Vous』と同様のスタイルを維持している。
従って、その内容は甘く、そして軽い。

2014/04/25(金) 22:50:23 piano V-Z トラックバック:0 コメント:0

Maurice Vander

Maurice Vander
Maurice VanderMaurice Vander

Special piano, rendez-vous avec Maurice Vander
Fontana/680.021TL/France/60's


Maurice Vander(p,cemb) &Orchestra

Side1
The wedding of the painted doll
Nola
Facination
Close your eyes
Carioca
What a difference a day made

Side2
Never Sunday
Les enfants du piree
Dancers in love
Facinating rhythm
Bewitched
San Antonio rose
Temptation rag

これは前回取り上げた『Piano Rendez Vous』をさらに突き進めたような内容。
上品さに軽さと優雅さが加味されたスタイル。
逆にここまでいくとVanderである必要性が感じられない。Vanderと意識して聴くことが難しい。
美女(?)ジャケットコレクター、或いはMaurice Vanderのコンプリートコレクター(いるのか?)にだけ薦める。

2014/04/19(土) 18:15:32 piano V-Z トラックバック:0 コメント:0

Maurice Vander

Maurice Vander
Maurice VanderMaurice Vander

Piano Rendez Vous
Fontana/826.522QY/France/60's


Maurice Vander(p) Unknown(b,dr)

Side1
Si Tu Vas A Rio
Madrid
Arriverici,Roma
Adieu Lisbonne
Le Temps Du Muguet《Soirees aux environs de Moscou》
Autumn in New York

Side2
L'eau Vive
La mer
Les flamandes
Un jour tu Verras
Je me suis dait tout petit
Ma douce Vallee

これはMaurice Vanderの極めて上品な演奏が堪能できる内容。
Side1は世界の都市を題材にした演目、Side2はシャンソンや映画音楽を主体とした演目を披露している。
恐らくFontanaからリリースされた同タイトルの10インチをカップリングしたアルバムだと思われる。
スウィングからモダン、そして本作のようなエレガントな一面も見せる多才なピアニストだと思う一方で、何がこの人の本流なのか掴みにくい部分もある。
そう言う意味では中途半端な印象も否めない。
本盤も聴きやすい内容ではあるが、私が求めるVanderの姿は残念ながらこれではない。
余力がある人にだけ薦められる一枚。

2014/04/18(金) 22:07:56 piano V-Z トラックバック:0 コメント:0

Maurice Vander

Maurice Vander
Maurice VanderMaurice Vander

Jazz At The Blue Note
Fontana/680.212ML/France/1961


Maurice Vander(p) Pierre Michelot(b) Kenny Clarke(dr)

Side1
Take the "A" train
Willow weep for me
Walkin'
Autumn leaves

Side2
I'll remember April
The nearness of you
Django
Blue Lester

Maurice Vanderの50-60年代を通じて最も知名度の高いアルバムが本作だろう。
当時、活躍の場をヨーロッパに求めたKenny Clarkeと地元の名手Pierre Michelotをリズム陣に迎えたスタンダード集。
この二人に上手く乗せられるように、(否、必死についていくようにという表現の方が的確か)Vanderも力強くスウィングするが、それを凌駕するのがClarkeのドラミング。
録音の焦点をリズム陣に当てていることも手伝っているのもあるが、その迫力は圧倒的。
Vanderの作品の中では名盤扱いされている本作だが、そう足らしめているのはMichelotとClarkeの貢献によるものが大きいだろう。

2014/04/13(日) 17:40:27 piano V-Z トラックバック:0 コメント:0
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