A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Brew Moore

Brew Moore
Brew MooreBrew Moore

Brew Moore
SAVOY/MG9028/USA/1948-49


「Blue Brew」~「No More Brew」
Brew Moore(ts) Gene DeNovi(p) Jimmy Johnson(b) Stan Levy(dr)

「Mud Bug」~「Lestorian Mode」
Brew Moore(ts) Jerry Lloyd(tp) Gerry Mulligan(brs)
Kai Winding(tb) George Wallington(p) Curley Russell(b) Roy Haynes(dr)


Side1
Blue Brew
Brew Blew
More Brew

Side2
No More Brew
Mud Bug
Lestorian Mode

あるジャズメンを評するに「彼の音楽はジャズというジャンルに囚われない~」という言葉でもって好感を与えられる事を良く目にする。
しかし、個人的にはあまり好きな評価ではない。頭の固さは自認しているが、ジャズメンなんだからジャズの文脈の中で勝負して欲しいと願っている。
また、所謂Evans派やPowell派といったカテゴライズ、派閥の分類も嫌う傾向にもあるように思える。
それらの傾向と真逆な立場を取ったのが、このBrew Mooreだと思う。
愚直なまでにジャズに囚われ、「Lester Youngのように吹かない奴は間違っている」と豪語したほど「レスター派」である事に誇りを持っていたテナーマンだ。
そのBrew Mooreは1924年ミシシッピ州で生まれている。11歳の頃からハイスクールでプレイし、42年プロデビューを果たしている。
40年代後半になると自身のカルテット「His Playboys」を率いて活動。その一部を捉えたのが本作。また50年代中頃までニューヨークで共に活動したGerry MulliganやKai Winding、George Wallingtonとの記録も収められている。
レスター派の中でもMooreは異質だ。
そのプレイを言葉で表すのは難しく聴いてもらう以外その感覚は伝わりにくいのだが、クールなスタイルの陰に時折垣間見せる、大袈裟な言い方だが悪魔じみた狂気なようなものを一瞬感じ取ってしまう。
どこか毒を持った表現がたまらなく魅力だ。
そのレスター派というとStan GetzやZoot Simsを筆頭にMoore辺りはやや格下、或は黙殺という不当な扱いを受けているような気がしてならないが、全盛期に録音の機会がもう少し得られていれば彼らと比肩し得る存在ではなかったかと思えてくる。

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2015/03/15(日) 12:28:02 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Enrico Intra

Enrico Intra
Enrico IntraEnrico Intra

Jazz In Studio
COLUMBIA/33QPX8029/Italy/1962


Enrico Intra(p) Pallino Salonia(b) Pupo De Luca(dr)

Side1
Percussion
Nardis
Pittura
A Foggy Day
Tra Bop

Side2
John Lewis
Classic Jazz
You Stepped Out Of A Dream
Tre, Tre, Tre
Fiora Blues

Enrico Intraの代表作というとやはりこのアルバムという事になるだろう。
再発のおかげも手伝って、多くの人の耳に触れる機会が増えたのは良いことだ。
それに伴って高騰していたオリジナル盤も随分と落ち着いたものになってきた(それでも安くはないが)。
私が手にした頃は高騰の全盛期だったが、このジャケットが放つ不思議な魅力に抗えずに手を出してしまった。
それでも、例え当時の半額まで価格が下がったとしても、さらに安価な再発盤が出されたとしても、後悔はない。
その時はそれが自分の中で適正だと判断した結果であり、それが間違いなく必要だと思えたからだ。
逆のパターンもいくらも経験している事もあり、今現在との価格で一喜一憂などいちいちしない。
価格と内容が釣り合うかどうかは、自分で決める事であって、人に指摘されるような事ではない。
だから、このレコードの価値は私の中では不変だ。
スリリングな展開、ピアノトリオに於ける「三位一体」という感覚を演奏、音、共に良く表現された名盤だと思う。
因みに、気になる人はとことん気になるようだが、曲の冒頭のナレーションにはそこまで抵抗を感じることは無い。

2015/03/07(土) 23:55:56 piano H-N トラックバック:0 コメント:2

Enrico Intra

Enrico Intra
Enrico IntraEnrico Intra

Welcome Mr. Swing !
Liberty/I 8509/Italy/1958


Enrico Intra(p) Giorgio Azzolini(b) Gianni Cazzola(dr)
Bruno de Defillipe(g) Leonello Bionda(bongo)


Side1
Tequila
Le Jour un la Pluie Viendra
Moritat
Whatever Lola Wants
Diana
Hernando's Hideaway
Come Prima
Lullaby Of Birdland
Pescava I Gamberi
Stranger In Paradise
Bernardine
Ca c'est Paris

Side2
I Love You Baby
You Are My Destiny
My Prayer
Me Que Me Que
With All My Heart
Woman In Love
L'ame des Poetes
Just Walking In The Rain
Reste-T-Il
Only You
My funny Valentine
Rock Around The Clock

こちらは同LIBERTYレーベルに残したEnrico Intraの本名名義のアルバム。
曲目を見て分かるように10インチの中に24曲も収められているため、1曲あたりの持ち時間1分弱、しかも演奏内容も曲も多彩な分散漫な印象を残す。
気軽に聴けるが、シリアスなジャズを求める人には向いていない。Intraファンのみに勧められる。
これだけの面子を揃えておきながら…と思わずにはいられない。

2015/03/01(日) 22:20:14 piano H-N トラックバック:0 コメント:0