A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Bill Stack

Bill Stack
Bill StackBill Stack


Bill Stack Combo
No Label/No Number/USA/1955


Bill Stack(dr,vo) Dick Wathen(sax,vo) Don Sohan(tp,vo)
Conrad Frelly(p,Cordovox,vo)


Side1
Shadow Of Your Smile
Little Things Mean A Lot
Peanuts Polka
Statue Of A Fool
Never Walk Alone

Side2
Let Me Try Again
Close To You
Leroy Brown
Behind Closed Doors
For The Good Times
My Way

前回紹介した雪景色ジャケットのPhi Urso『Sentimental Journey』
その雪景色繋がりでこのアルバム。
くどいようだが敢えてもう一度言わせてもらうならば、マイナー盤は常にリスクと隣り合わせ。
このアルバムしかり。
ノーレーベルの完全プライベートプレス。ライナーも無い。
購入時はレーベルも見る事が叶わず、唯一与えられた情報はジャケット表に記載されたメンバーとその楽器のみ。
そして、レコード店のジャズのコーナーに置かれていたという事。
ベースレスの2ホーンアルバムだろうと想像を膨らませてプレイヤーに載せた瞬間腰が砕けた。
インスト混じりのボーカルもの。しかもメンバー全員唄っている。
インストアルバムとしても、ボーカルアルバムとしても魅力なし。
どのあたりの層を狙って作られたものだろうか。
そもそもジャズアルバムなのだろうか。
知らないレコードに巡り合えた喜びと知ってしまった悲しみを同時に味わうことになった。

スポンサーサイト
2017/01/27(金) 21:55:30 drums トラックバック:0 コメント:0

Phil Urso

Phil Urso
Phil UrsoPhil Urso


Sentimental Journey
REGENT/MG-6003/USA/1954-56


Phil Urso(ts) Bob Banks(org) Rodney "Red" Alcott(dr)

Side1
Moonlight Serenade
Diane
A Woman In Love
11th Hour Melody
Nothing Ever Changes My Love for You

Side2
Memories of You
They Can’t Take That Away from Me
Blues to Remember Her By
My Heart Tells Me
Sentimental Journey

Phil Ursoのもう一枚のリーダーアルバム。
ライナーのクレジットではオルガンのBob Banksとのデュオになっているが、曲によってドラマーが加わったトリオも収められている。
今回のセッションは前作『Philosophy Of Urso』に収められていたオルガン・デュオの同日録音が含まれている。
Regentレーベルは設立者のFred Mendelsohnのパートナーが原盤の権利をSavoyのオーナーに売却している為、RegentオリジナルがSavoyレーベルで再発されるといった密接な(?)関わりを持つ。
その点から察するに、本盤はこれがオリジナルとなるので、ここで収録しきれなかったセッションをSavoy盤『Philosophy Of Urso』の方に収めたという見方で良いだろう。

私の居住域は雪が降る事が滅多になく、はっきりと積もったと胸を張って言える記憶があるのは30年以上も前の事だと思う。
当然、ジャケットのような雪景色とは無縁だが、今は全国各地でこういった風景が広がっていることだろう。
目の覚めるフレーズや鋭いパッセージが飛び出す内容ではない。
肩の力を抜いて、リラックスしてムーディーな雰囲気に酔いしれるのが正解。
部屋を暖かくして、こういう景色を眺めながら聴くのに最適なアルバム。

2017/01/22(日) 16:00:00 tenorsax トラックバック:0 コメント:2

Phil Urso

Phil Urso
Phil UrsoPhil Urso


The Philosophy Of Urso
SAVOY/MG12056/USA/1953-54


Side1-1,2 Side2-1,2
Phil Urso(ts) Bob Brookmeyer(vtb) Horace Silver(p) Percy Heath(b)
Kenny Clarke(dr)


Side1-3,4 Side2-3,4
Phil Urso(ts), Walter Bishop, Jr.(p) Clyde Lombardi(b) Sid Bulkin(dr)


Side1-5,6,7 Side2-5,6
Phil Urso (ts) Bobby Banks (org)


Side1
Chik-Eta
Stop Watch
Little Pres
Three Little Words
My Heart Stood Still
Easy Out
This Can't be Long

Side2
Wizzards Gizzards
Ozzie's Ode
Don't Take Your Love From Me
She's Funny That Way
Lush Tush
Where or When

先に紹介したJomar DagronのアルバムでフィーチャーされたPhil Ursoの演奏が気になったので、久しぶりにリーダーアルバムを取り出してみた。
そのUrsoは1925年ニュージャージー州に生まれ。
13才でクラリネットを始め、高校卒業後の47年にニューヨークに行き、48年からElliot Lawrence、50年からWoody Herman、53年はMiles Davisのバンドの参加を経てフリーになった後、55年からChet Bakerとの長い共演活動に入る。
そのChet Bakerをして「もっとも過小評価されたテナーマン」と言わしめた。
本作は3つのセッションから構成されていて、丁度Milesのバンドを退団したのちのフリーの活動期に録音されたもの。
名前をもじった「Philosophy」など堅苦しいタイトルが用いられているが、特に小難しい事をやっているわけではなくレスター派のストレートなジャズを演っている。
ここに記すにあたって初聴きではなかったにも関わらず、正直どんな演奏だったのか思い出せずにいた。
今回再視聴したがもう一つ掴み所がない。
セッションに統一感が無く詰め込んだ印象は拭えないが、それを差し引いてもやはりインパクトに欠ける。
主役ではなく「名脇役」として光る人なのかもしれない。

2017/01/21(土) 16:09:13 tenorsax トラックバック:0 コメント:0

Jomar Dagron

Jomar Dagron
Jomar DagronJomar Dagron

The Jomar Dagron Quartet Featuring Phil Urso
LEGACY/MK1050/USA/1959


Ron Washington(ts) Dagwood Walton(org) Gene Klingman(b)
Jo Jo Williams(dr) Phil Urso(ts,brs)


Side1
Extra Mild
Squeeze Me
Blues One
Satin Doll

Side2
Pent Up House
Line For Lyons
Star Eyes
Dag's Scene

Jomar Dagronのアルバムは随分前にGolden Crestレーベル『Rocky Mountain Jazz』を取り上げている。
その時にも記したようにJomar Dagronはジャズメンの名前ではなく、コンボ名だ。
つまりメンバーの4人の頭文字をそれぞれ冠して、ドラマーのJo Jo Williamsの「Jo」、バリトン奏者の…!名前が無い。
実は「Mar」にあたるMarvin HalidayはWoody Hermanのバンドに参加する為に既にこのコンボを去っていたようだ。
Art BlakeyがいないJazz Messengersのようなもので、いきなりコンボが成立していない破綻したアルバムと言ってもいいかもしれない。
因みに再発CDはジャケットデザインが同じだが、タイトルがThe Jomar 「Dragon」になっている。もうここまでくるとやけくそだ。
そのMarvin Halidayの代役、穴埋めをさせられたのがPhil Ursoなのだろう。
しかもメイン楽器はテナーなのにバリトンまで操る殊勝ぶり。開き直ったのか最初余り気の乗らないUrsoが、後半には水をえた魚の如く躍動していく様が感じられる。
Jomar Dagron QuartetからPhil Urso Quintetに昇華させたかのようだ。


『Rocky Mountain Jazz』
http://karyoubinka.blog93.fc2.com/blog-entry-151.html

2017/01/17(火) 23:15:43 others トラックバック:0 コメント:0

Bill Jennings

Bill Jennings
Bill JenningsBill Jennings

Glide On
PRESTIGE/PRLP7177/USA/1960


Bill Jennings(g) Jack McDuff(org,p) Wendell Marshall(b)
Alvin Johnson(dr) Al Jennings(vib,g)


Side1
Glide On
Alexandria, VA.
Billin' And Bluin'
There'll Never Be Another You

Side2
Azure Te
Fidlin'
Cole Slaw
Hey Mrs. Jones

先述の『Enough Said!』から1年後、同PRESTIGEレーベルへの録音。
その『Enough Said!』と同一メンバーに『Mood Indigo』でも共演したAl Jenningsが加わったセッション。
このメンツ、この編成。そしてこの風貌の黒人Jenningsの存在感からしても、羊羹をお供にぜんざいを食するくどさのようなものを想起させるが、やはり此処でもこれまで抱いてきた印象通りスッキリとした余韻を残す。
もちろん白人のそれとは異なるが、コテコテの黒っぽさとも違う。
かと言って軽いわけでもなく芯がある。ブルースフィーリングだって当然持ち合わせている。
他の追随を許さない不思議な魅力を放つ。
正にオンリーワンの存在と言ってもいいのかもしれない。
グルメ評に例えるならば「濃厚でコクがある、それでいてしつこくない」といったところだろう 。

2017/01/15(日) 21:00:24 guitar トラックバック:0 コメント:0
次のページ