A Place In The Sun ~マイナージャズレコードの世界~

1950-60年代を中心に、名盤の陰に埋もれてしまった不遇のレコードを「陽のあたる場所」へ。

Flavio Ambrosetti

Flavio Ambrosetti
Flavio AmbrosettiFlavio Ambrosetti
Flavio AmbrosettiFlavio Ambrosetti

Jazz Stars
Dire/FO334/Italy/1967


Flavio Ambrosetti(as) Franco Ambrosetti(tp) George Gruntz(p)
Gilbert “Bibi” Rovere, Guy Pedersen(b) Daniel Humair(dr)


Side1
Our Suite Dig
Cheops
Dig O Dad

Side2
Sunday Walk
Sankutsu Mood
Capricci Cavalleschi

前回取り上げたトランぺッターFranco Amborosettiの父親でアルト奏者のFlavioのリーダー作且つ親子共演盤。
40-60年代に於ける兄弟共演盤は多く存在するが、親子共演となると珍しいのではないだろうか。
勿論私の知識不足は否めないが、直ぐに思い出せるアルバムがない。
そのFlavioは1919年生まれのイタリア系スイス人。40年代から活躍するベテラン。
40〜50年代はオーソドックスなスタイルを信条としていたようだが、時代の潮流に乗るかのように徐々にそのスタイルを変化させていった。
ここでも若いジャズメン相手に一歩も引けを取らない、恰も丁々発止のやり取りをするかのようなアグレッシブなスタイルを披露している。
息子の前に立ちはだかる大きな壁の如く、その衰えを見せない力強い姿勢に脱帽。
アルバム後半に差し挟まれるバラードがお互いの健闘を讃え合う親子の会話のように感じられて微笑ましい。

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2017/03/16(木) 21:29:28 altosax トラックバック:0 コメント:0

Franco Ambrosetti

Franco Ambrosetti
Franco AmbrosettiFranco Ambrosetti

A Jazz Portrait Of Franco Ambrosetti
DURIUM/msA77098/Italy/1965


Franco Ambrosetti(tp) Franco D'Andrea(p) Giorgi Azzolini(b)
Franco Mondini(dr)


Side1
Enriquette
Blue in Green
My shining hour
My old flame

Side2
Bye bye blackbird
Like someone in love
Minority


イタリアのDuriumレーベルからの1枚。
キャリアの大半をイタリアで過ごしたFrancoだが、イタリア人ではなく1941年に生まれたイタリア系スイス人だ。
17才からトランペットを始め、62年から父親でアルト奏者のFlavioのコンボで腕を磨き、65年初リーダーの本作を発表するに至った。
それまでの録音では、ここでもサイドメンを務めるベーシストGiorgio Azzoliniの『Tribute To Someone』などでそのプレイを耳にする事が出来る。
それと比べるとここでのプレイは、革新的な方向へ進んでいった当時の時代背景からすると、随分保守的に思える。
ただ個人的には「ジャズは40〜60年代の演奏があれば充分」と考えている程の超保守的思考を持ち合わせている。
だから「ジャズは進化、革新すべき」や「新しいジャズを聴くべき」などとは微塵も思ってはいない。
ジャズジャーナリズムとの関わりがあるわけでもジャズを生業としているわけではないので、聴いて気持ちよければそれは単純に良いものという趣味的な嗜好で関わっているに過ぎない。
だから、当時のジャズや時代背景などとは無関係にこれは好きなアルバムだ。
スタンダード中心、強力なサイドメン、温和な音色と豊潤なフレーズで最後まで飽きさせない。
ジャーナリズムや他人の評価は不明だが、所有するワンホーントランペットアルバムでも上位に位置する作品だ。

2017/03/12(日) 14:24:31 trumpet トラックバック:0 コメント:0

Bess Bonnier

Bess Bonnier
Bess BonnierBess Bonnier


Theme For The Tall One
ARGO/LP632/USA/1958


Bess Bonnier(p) Nick Fiore(b) Bill Steen(dr)

Side1
All The Things You Are
The Thrill Is Gone
Tones For Bones
Theme For The Tall One

Side2
Dorian
Blue Room
A-Train
Trolley Song

先に取り上げたPatti Bownに続き女流ピアニストを紹介しよう。
彼女の盲目ながら、そのハンディを微塵も感じさせないプレイは見事というほかはない。
Patti Bownよりもさらに知名度では劣るものの晩年に至るまでレコーディングを続け、息の長い活動をしていたようだ。

さてPatti BownとBess Bonnierのアルバムを立て続けに取り上げのは他でもない。
このアルバムがマイナー盤に向かわせるきっかけとなった事を懐かしく思い出したからだ。
否、正確にはこの2枚のアルバムを巻頭カラーで紹介したジャズ批評社の「ピアノ トリオ1600」あの本の存在がマイナー盤収集を加速させた。
当時の廃盤収集の手段としてはショップか通販が主だった。
今と違ってネット環境がなかった分入ってくる情報は少なく、店で直接眺めるか雑誌に頼るしかなかった。
中でも通販ショップから送られてくるカラージャケが掲載された美麗なカタログが、自分の中ではバイブルのような存在だった。
そこには知らないレコードが無数にあり、ただ眺めているだけでも楽しかった。
どんな演奏なんだろうと想像を膨らませながら、飽きもせず眺めては辞典のように扱っていた。
掲載されたレコードがどれも眩しく思えた。
そういう状況の中で発刊された「ピアノ トリオ1600」には快哉を叫んだものだった。
多くの本が何回同じ名盤のレビューをすれば気がすむのかといった怒りにも近い感情を抱かせる紙面構成に辟易させられる中、レビューは殆どなくジャケ付きのディスコグラフィーのようなシンプルな構成。あれがまさしく求めていたものだった。
このブログを始めたのも、あの本のおかげと言っても過言ではない。
今はネット環境が各段に進歩し、情報が溢れ返っている。ジャズのレビュー本やディスクガイドも掃いて捨てるほど発刊されてきた。
それでもここで取り上げてきたようなアルバム群を真剣に(?)取り上げたガイド本の存在を私は知らない。
だからその間隙を突くことようなをやりたかった。
冒頭の「All The Things You Are」を聴くと当時の高揚した気持ちを思い出す。

2017/03/07(火) 22:41:04 piano A-G トラックバック:0 コメント:2